米津玄師はあまりにも大きくなり過ぎた。だから下手な行動に出る事は許されない。その苦悩の深さは想像に難くありません。 それでも彼は音楽を作る事を選んでくれた。一人の音楽家、一人の人間として迷いながら『stray sheep』という作品を作り上げた。 歩いていこう 最後まで, この後のサビでも何度も繰り返される『いいよ』というフレーズ。 とてもポジティブな内容には思えません。 あなたを何より支えていたいと 強く 強く 思う, 1番のカナリヤは4月で鳴いていて2番では消えていくという対になっています。 あなただから いいよ 誰も二人のことを見つけないとしても 逆にいうとこれまで当たり前だと思っていたものが一変してしまったことで、 ブログを報告する, スピッツのニューアルバム“見っけ”を聴いた~感想その⑤~まがった僕のしっぽ、初夏の日、ヤマブキ、ブラ…. また実験動物としても利用されていたことでひ弱で儚い印象もあります。, 米津玄師さんはたくさんのメディアに対し今回のアルバム『STRAY SHEEP』の各曲について語っています。, ──この曲はおっしゃったように新型コロナウイルスで世の中ががらりと変わったことを踏まえて作られた曲だと思うんですが、それでありつつ、10年後や20年後に聴いても響くような普遍性を持った曲になっていると思います。そういうことは意識しましたか?, この曲については、変わっていくことを肯定したいという思いがすごく大きかったです。自分は音楽を作るにあたって、“変わっていかなければならない”ということを半ば強迫観念みたいに思っている節があるんですけど、それがやっぱり自分の本質的なところなんじゃないかなって。新型コロナウイルスによって以前とは大きく変わった日常が目の前に横たわっていて、最終的にはそれを肯定しなきゃいけない。7年も経てば人間の細胞が全部入れ替わって生物学的には別人になってしまうなんてことも俗に言われますけれど、そういう意味で人間もいついかなるときも同じであり続けることなんて不可能だと思っていて。だから例えば誰かを愛するときに、「あなたはこういう人間だから、私は一緒にいたい」だと、それはいっときの状態でしかないから、いつかは変わってしまう。そこに固執していると、その人をその枠の中に閉じ込めて、結局は健全な関係として続いていかない。だから少なくとも個人的には、変わっていくことを肯定したいと思ったんですよね。, ──今おっしゃったようなことが「あなたも わたしも 変わってしまうでしょう 時には諍い 傷つけ合うでしょう 見失うそのたびに恋をして 確かめ合いたい」という歌詞に表れている。, そうですね。「私はあなたのことが好きだけれど、それは別にあなたじゃなくても構わない。けれど、だからこそ少なくとも今はあなたのことを愛していたい」、そんなふうに考えることができると思っていて。そういうことを絶えず問い続けたいんです。自分は今どこにいるのか、世の中はどう変わっていくのか、それを確認し合ってそこに意味を見出す……そうやって変化していくことの肯定を歌おうと思った。この曲のサビも最初は「あなただからいいよ」じゃなくて「あなたじゃなくてもいいよ」だったんです。それだとあまりに直接的すぎるし、表現として整合性をとるのがすごく難しいから「あなただからいいよ」になりました。でもそれは「(あなたじゃなくてもいいけれど)」という言葉が空白として残っている「あなただからいいよ」のつもりなんですよね。, 引用:https://natalie.mu/music/pp/yonezukenshi16, ラジオなど他の媒体でもコメントを残していますが、 | BUMP OF CHICKENとRADWIMPS、アニメ映画主題歌のとき「せーの」と言いがち説, マンウィズの正体「GRANTZ」がオオカミバンドになった理由は?マンウィズの「使命」の本当の意味とは?. ソーシャルディスタンスや外出することに対し規制がかけられてしまったので現実世界でもこのような光景を見ることができなくなってしまった瞬間がありました。, 大切な人と当たり前の日常を当たり前に過ごせなくなってしまった。 あなたの指先が震えていることを 覚えていたいと思う, なかなか解釈が難しい部分ですね。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 繊細な心模様の歌詞と多彩な楽曲でファンを楽しませてくれ、 コロナ以前の状況には少なからず戻ることはできないし、 「Lemon」以降のシングルが収められた全15曲。まるでベスト盤かのような曲のラインナップ。すごく“今”っぽいアルバムであると同時に、全編を通してアルバムを聴くとやはり根底に流れる米津らしさがにじみ出ていると感じた。闇と光のコントラストを描く、カラヴァッジョの絵画のような感じ。暗いもの汚いものの中にも美しさや光を見る感覚というか。, たとえば、醜さと美しさ 刹那と永遠 生と死、こうしたものが歌われていると感じる。米津玄師という人は、人の暗い部分や内向的なところに寄り添ってくれる歌を歌う人だと思っていたのだけれど、『STREY SHEEP』を聴いてますますその思いは強くなった。私のようにそんなところを愛している人もたくさんいるのではないだろうか。, このアルバムの1曲目は「カムパネルラ」というタイトル。カムパネルラといえば思い浮かべるのは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』だ。『銀河鉄道の夜』は銀河鉄道の旅を通して「本当の幸せ」の意味を知るジョバンニとカムパネルラの物語だ。そしてこの旅は死というものを内包している。, 曲調は決して暗くないけれど、この曲は死を想像させるし残された者の想いのようなものを歌っているように感じる。それはこの曲だけではなくて「Lemon」あたりの曲からも感じるものだ。, もう一曲、アルバムをずらっと聞いていてひっかかった曲がある。「優しい人」という曲だ。, この曲は“不幸であるのが自分で無くてよかった”と思う人間の負の部分の感情をあえて歌っている。米津玄師のこれまでの曲のなかでもあまりないような、割と赤裸々な歌詞。, でもこの曲にはきちんと救いがある。それは優しくない自分を自覚しているけれど、それでも「優しい人」に憧れている、というところだ。, 同じように「カムパネルラ」や「Lemon」でもちゃんと希望が示されている。暗い気持ちや感情を掬い取ってそっと寄り添ってくれるような歌。それが米津玄師の歌だなあと今回のアルバムを聴いてあらためて感じた。, とかいいつつちなみに私が好きな曲は、「感電」、野田洋次郎と歌っている「PLACEBO」、「Decollete」の3曲。, ドラマ『MIU404』の主題歌として書き下ろされた「感電」は、個人的に星野源演じる志摩のテーマソングのように聞いているのだけれど、ちょっと退廃的な香りをさせつつ情熱的な感じもあって良い。, バディもののドラマの歌詞としてみてもど真ん中で、「愛し合う様に 喧嘩しようぜ」という歌詞はついついトムとジェリーのテーマソング(「仲良く喧嘩しな」)を思い浮かべてふふっとなるようなところもある。, 「PLACEBO」みたいなダンスナンバーを野田洋次郎が歌っているのも新鮮だし、恋に酔っているような感じが音にも歌詞にもメロディーにもあふれ出ていて、単純に聴いていて楽しい。野田洋次郎って本当にいい声してるなあと改めて思った。, 「Decollete」は、単純にこういうよくわかんない感じでひょっこり出てくる米津曲が大好き。なんかちょっと昭和歌謡みたいな感じもあってそれでいておしゃれというか、「Framingo」もちょっとそういう空気感があって好きなので、ぜひこういう曲も作り続けてほしい。, 延期になった振替公演も中止になり、これは誰のせいでもなく仕方ないことだけれど、本当にがっかりしている。, 振替公演に行くときのためにと購入したライブグッズの蛍光オレンジのタオルは次のライブに持っていくことにして、しばらくは『STRAY SHEEP』を聴いて過ごすことにしようっと。, サブスク解禁になったのであらためて過去作も聴いていて(CD持ってるにも関わらず)、やはり「ゆめくいしょうじょ」「笛吹けども踊らず」「ししど晴天大迷惑」あたりの曲が変わらず好きだと思った次第。, ブログって誰に向けて書くものなんでしょうね?と思いながら音楽とか本とかについて、自分でもよくわかっていない誰かに向けて書くブログです。, etomochangさんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか?, Powered by Hatena Blog