前回はドラマ『半沢直樹』のストーリーを追いながら、銀行は融資先企業の経営状況に応じて「貸倒引当金」を計上することを解説してきました。では、現実に貸倒引当金を積むことになった場合の実務とは? そして、ドラマに出てくる帝国航空のモデルとなった     裁量臨店を乗り切るためにも5億の回収を急がなければならない。一方で半沢直樹の嫁である半沢花(上戸彩)は浅野支店長の嫁と仲よくなっていた。 『半沢直樹』(はんざわなおき)はtbs系「日曜劇場」におけるテレビドラマ。原作は池井戸潤の小説「半沢直樹シリーズ」。 主演は堺雅人。.   新規取引先ではあったが、この契約によって営業目標を達成。しかし、後に西大阪スチールが負債を抱えていることが判明し(隠していた)、倒産、破産をした。 いくつもの困難の背景となっているのは、権力です。     そんな中、ある資料から西大阪スチールは計画倒産であった可能性が浮上した。そして、半沢直樹は竹下金属の社長、竹下清彦(赤井英和)と共に、西大阪スチールの元社長である東田社長(宇梶剛士)の別荘を突き止め、差押えようとする。     最後に、半沢直樹は融資事故をマスコミに知らせることを引き換えに東田の隠れ先を突き止めた。そしてその後衝撃の事実が…, 東田は半沢直樹の上司である浅野支店長と関わっていることが判明した。それをきっかけに半沢直樹は浅野支店長が東田から見返りをもらっているのではないかと考え、調べ、半沢は浅野支店長のお金の流れを掴んだ。 次に東田の隠し資産、講座を突き止めるため、東田の愛人である未樹(壇蜜)に接触した。未樹のネイルサロンを開くという夢を叶えるため、銀行から融資を通すと提案し、未樹はそれにのった。 半沢直樹で描かれた世界の10年後、債権放棄をしなかった帝国航空はその後どうなったのか?半沢直樹はその後出世したのか?渡真利忍は?現実の世界とドラマの世界を対比しながら、元国税局調査官、元金融庁検査官の筆者が斬る!その後の半沢直樹 伊勢島ホテルとは200億の融資をしていたが、その後120億の損失を出してしまっており、半沢はこの仕事を断ろうとした。しかし吉田曰く、この仕事は頭取(北大路欣也)の命令であると。   伊勢島ホテルの再建については海外大手ホテルチェーンであるフォスターの傘下に入ることを半沢らが考え、提案する。湯浅社長は時間が欲しいと言い、次回の金融庁検査までに決断することを半沢に伝えた。   近くでその様子を見ていた、半沢の仲間、竹下はそれを半沢に伝えた。 半沢直樹は120億の損失を埋めるべく、調査を進めていく。調査を進めていく中で、120億の損失がでることがわかっていて内部告発もあったがもみ消されたという情報をキャッチ。   前回はドラマ『半沢直樹』のストーリーを追いながら、銀行は融資先企業の経営状況に応じて「貸倒引当金」を計上することを解説してきました。では、現実に貸倒引当金を積むことになった場合の実務とは? そして、ドラマに出てくる帝国航空のモデルとなった で無料視聴する, その日の金融庁検査はナルセンの破綻が決まるまで待つということで終わった。その後半沢は上層部の中で更迭するということが決まった。内藤部長は反対した。そこで大和田常務は半沢直樹が伊勢島ホテルの再建にふさわしいかジャッジするために模擬検査をしようと提案した。大和田の狙いは半沢を更迭させ、頭取に責任を取らせ、大和田自身が頭取になるというものであった。 それから半沢は岸川と黒崎の接点を調べるがなかなか出てこなかった。そんな中、半沢の奥さんの花が奥様会に参加したスパイノートを半沢に渡し、そこで半沢はあることが分かった。   これで、東田の情報が取れると思ったが、国税局の黒崎がまたもやその邪魔をする。そして未樹は黒崎に情報を伝えていくのであった。   大和田常務(香川照之)と岸川部長に呼び出された半沢は、120億の損失についての内部告発がもみ消されていたことを報告し、半沢はこれに対して徹底追求をしていくと伝える。また、その黒幕が大和田常務出会った場合、大和田常務には土下座で詫びてもらうと伝えた。, 半沢直樹には200億の損失を埋めること以外に、金融庁検査を乗り切らなければならない。厄介なことに金融庁検査を担当するのが黒崎であった。   他の証拠を探すこととなった半沢は調査をし、岸川が黒崎と繋がっているのではないかと考えた。     で無料視聴する, 東田社長の別荘は黒崎に取られてしまう。5億の回収をしなければならない中、裁量臨店があった。この裁量臨店は銀行の検査になり、実は浅野支店長が人事部の小木曽(緋田康人)などと組み、半沢直樹に5億の融資事故の責任を押し付けようとする。     そんな中、半沢直樹は銀行で出向の内示を出されてしまっていた。 大和田常務は近藤を銀行に戻すことと引き換えに報告書を提出することをやめるように言った。近藤はそれを受けてしまい、半沢はその報告書を武器とすることはできなかったのだ。     大和田常務はつながりのある羽根専務に経営をさせるために同族経営を脱却し、湯浅社長を下ろすことを望んだ。また、大和田常務と黒崎は裏で繋がっていて、その案が通れば実質破綻先への分類は一年待つということにさせていた。   >>動画配信サービス【TSUTAYA TV】   そこで、会長を更迭することにして美術品や土地を売却し120億の損失を補填できることになった。しかし、またもや問題が発生した。それは伊勢島ホテルの予約システムを手がけるナルセン・エンジニアリングが破綻することを黒崎に告げられ知るのだ。そうなっては実質破綻先に分類されてしまう。 で無料視聴する, 未樹は国税局に寝返り、捜査協力をすることになる。黒崎は東田の潜伏先へ調査に行くと、未樹は東田を裏切り、通帳、印鑑などを持ち出し、黒崎に渡してしまった。 >>動画配信サービス【TSUTAYA TV】 模擬検査では融資部の福山啓次郎(山田純大)が相手半沢の相手となり、徹底的に突き詰められる。しかし、半沢は伊勢島ホテルの再建に本気であり、福山のデタラメにも負けず、最後には大和田を睨みながら、「やられたらやり返す、倍返しだ」と言い放った。     ドラマ好き「そういえば、4月から半沢直樹の続編が始まるらしい。これまでの半沢直樹の話の流れ、あらすじってどんな感じだっけ?」, ということで、今回は4月から始まる半沢直樹続編の準備として、これまでの半沢直樹のあらすじについてまとめていこうと思います。, 簡単に説明してしまえば、こんな感じです。 で無料視聴する, 半沢は渡真利から近藤が銀行に戻ることを伝えられ、大和田に寝返ったことを初めて知る。ここで半沢はタミヤ社長の証言は諦めることにした。 一方でその頃、東京で重役会議が開かれ、半沢を外すべきだと追求がされていた。結論としては半沢が金融庁検査を乗り切れなかった時は頭取自らが責任を負うとなった。 2013年 7月7日から9月22日まで、『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』をベースとした前後編二部構成 ・全10話が放送された。         勢いに乗った、半沢直樹はここから浅野支店長、東田を追い詰め、5億の回収に成功した。その後、半沢は東京中央銀行へいくことになる。そこで待っているのは…, 東京中央銀行本部、営業第二部次長で一年が経つと、ある日老舗ホテルである伊勢島ホテルの再建を部長の内藤(吉田鋼太郎)に命じられる。また、それと同時に金融庁検査も乗り切る必要があった。 一方で、近藤(滝藤賢一、半沢と同期)は自分の務め先であるタミヤ電気の不正を追っていた。そこでラフィットという会社に対して不正にお金が流れていることが判明した。また、ラフィットの女社長の家まで近藤が行くと、表札には大和田の文字があったのだ。, タミヤ電気が不正に3000万の迂回融資をしていたのは大和田常務の妻が経営をするラフィットという会社であった。半沢はこの証拠をつかむことができれば大和田常務を追い詰めることができると考えた。 金融庁検査を乗り切るためにも、伊勢島ホテルの聖域と呼ばれる領域に手を出すように湯浅社長に伝えた。そして湯浅社長は会長(父)を説得するが失敗に終わる。 つまり、5億を取られてしまったのだ。当然、5億の回収が銀行としては必要となる。そこで、浅野支店長は責任を融資契約をとった半沢直樹一人のせいにしようと動いた。     疎開資料のありかにたどり着くが、そこには資料は見当たらず、なんとか乗り切ったのだ。 半沢直樹は伊勢島ホテルには湯浅社長が必要であると考え、大和田常務に土下座で頼み込んだ。 ちなみに僕は、堺雅人さんのファンで、半沢直樹はまじで好きです。とにかくかっこいいんですよね笑, 銀行員のドラマで、堺雅人さん演じる半沢直樹がいくつもの困難に直面し、半沢直樹はそれらの問題に立ち向かって解決していくドラマです。, Final Cut Pro X・Logic Pro Xは学割で安く買おう[注意ポイントあり].   金融庁検査が始まると、半沢と黒崎の対決になった。黒崎が伊勢島ホテル再建案に対して追求するが、半沢はここで伊勢島ホテルがフォスターの傘下に入ることを告げた。黒崎は非常に驚いたが、すぐに次の行動に移した。それは銀行内にある疎開資料のありかへと向かうことであった。   それは、岸川の娘の結婚相手が黒崎であったということだ。そして、半沢は岸川に接触し追求し後に行われる取締役会で大和田の不正を暴くようにという意図の言葉を残した。 半沢は未樹に電話をかけるが、出ない。そこへ郵便物が届いた。なんとそれは未樹からのもので通帳と印鑑を手に入れる。その通帳から12億が講座に隠されていることが判明した。 その後、5億の融資契約について聞き取り調査が東京本店で行われた。そして、そこにいた上層部たちも責任を半沢一人に背負わせようとするので、半沢直樹は立ち向かい、5億の回収をすると言った。, 第一話で5億の回収をすることになった半沢直樹は、西大阪スチールについて調べ、資産などを探す。 上層部、国税などの権力のあるところから騙されたり、追求されたりと結構ひどいんですよね。, 東京中央銀行大阪西支店・融資課長であった半沢直樹(堺雅人)は支店長であった浅野(石丸幹二)から、西大阪スチールから無担保で5億の融資を命じられた。 後日、半沢は頭取に呼ばれ、昇格するかと思いきや出向を命じられてしまう。ここで話が終わる。, 半沢直樹を見直したい、または続編に向けて見たいという方いるかと思います。   「半沢直樹」の新作ドラマが好調のようだ。話の題材はもう20年以上前のものだと思うが、脚色と強烈なデフォルメでなかなか面白くできている。「損切丸」が入行した銀行が舞台になっているところもあり、「現場」にいた者として感じるのは、その内容がかなりリアルなこと。 取締役会が行われ、そこでは岸川も大和田について暴露し、ついに大和田常務が追い詰められた。そして半沢に対して約束していた土下座をしたのだ。     ある日、大和田常務は半沢に対して、不正報告書を取り下げないかと伝えた。しかし、半沢は断る。大和田常務は「やれるもんならやってみな。」と言い放った。半沢はそれに対して、「100倍返しだ!」と言い放ったのだ。   一方、近藤はタミヤ電気の迂回融資についてタミヤ社長に追求をしていた。タミヤ社長は大和田常務に裏切られたことにより、近藤に全てを打ち明ける。 Copyright - Minimal, 2019 All Rights Reserved.   近藤は証言をまとめた報告書を作成し、半沢へと届けようとしていた。その時に、東京中央銀行から一本の電話があり、呼び出される。向かうとそこに大和田常務が現れたのだ。     「半沢直樹」の新作ドラマが好調のようだ。話の題材はもう20年以上前のものだと思うが、脚色と強烈なデフォルメでなかなか面白くできている。「損切丸」が入行した銀行が舞台になっているところもあり、「現場」にいた者として感じるのは、その内容がかなりリアルなこと。誇張があるにせよ、日本の銀行というところのカルチャーがよく出ていると思う。, 前作の題材になるが、ここでは「金融庁検査」について「半沢直樹」の現場にいた経験から少し書いてみたい。さすがにオネエ言葉の検査官はいなかっただろうが、かなりキャラの立った方はいた。このドラマが世に出た時、「 ”怖い” 金融庁検査なんてよくドラマにできるなぁ。」と感心したものだが、金融庁自体も随分改革が進んでいることもあり、まあ時効だろう。, -----------------------------------------------, 「損切丸」が外資系銀行に転職したのが1994年10月。当時日本は不良債権問題に苦しんでおり、そんな中外資系金融機関はまさにやりたい放題だった。「金融庁検査」など入ることはほとんど無く「治外法権」的な状況。, 転機が訪れたのは山一証券(1997.11.24)、日債銀(1998.12.13)など相次ぐ金融破綻だ。その際「飛ばし」といわれる損失隠しを主導して「ぼろ儲け」していたのが外資系金融機関であり、それ以降「金融庁検査」が頻繁に入るようになった。その厳しさはある意味「半沢直樹」以上で、最たる例はクレディスイスの関連子会社CSFP(クレディ・スイス・ファイナンシャル・プロダクツ)に対する銀行免許取消(1999.7)だろう。, ほどなく「損切丸」の在籍した銀行にも検査が入ったが、これから書くのはその時の実話をベースにしている(脚色ではない。苦笑)。, 「金融庁検査」で最もしてはいけないこと、それは「ウソ」をつくこと。このケースで検査官はビルの管理事務所へ行ってOOさんの入室記録を確認したのである。当時金融庁には警察庁や検察から出向組もおり、これは「検査」というよりもおそらく「捜査」の手法の1つ。外資系に勤める人ははっきりいって監督官庁をなめている人も多く、*まさかそこまで厳しくされるとは思わなかったのだろう。, 「支店長の責務を何と心得ているのか!(怒)そんなことでは**支店の銀行免許も考えなくてはならないですよ」, 当時外資系銀行の東京支店では、一部門の長が「支店長」を兼務することが多く「軽い」仕事だった。「損切丸」のデスクから支店長室が見えたが、朝10時頃から***主任検査官が椅子に座り支店長はお昼過ぎまで「立たされていた」。この時「たまたま」支店長だったのは運が悪かったと同情するしかないが、CSFPの実例があったので相当緊張感があったとは思う。, 全くの偶然だが、郡山の小学校の同級生が警視庁の「知能犯」担当に所属していて金融捜査に関わっていた。「損切丸」は「資金繰り」を担当している立場上、海外支店を中継して巨額の「お金」が迂回していることを知っていたので材料提供を申し出たが既に知っていたという話。思い知ったのは、当局をなめてはいけない、ということ。警察、金融庁、財務省、日銀等はがっちり情報を共有しており、数ある「悪業」の中で規模が大きく質の悪いものを「見せしめ」的に立件するという。, これらの経緯を経て、「損切丸」が退職する頃には東京の外資系も「コンプライアンス」の旗印の元、内部管理も邦銀並みになっていた。それどころか、リーマンショック後欧米で金融機関に対する規制が厳格化され、日銀や金融庁が「やり過ぎ」を心配するくらいであった。日本では銀行を叩き過ぎて日本経済が地盤沈下してしまった、という反省があったのかもしれない。, 「裁判沙汰」等実はまだまだ書くのに躊躇うネタはあるが、それはまたの機会に。5年後くらいには解禁になる話もあるかも知れない(苦笑), 巨額のお金が動く銀行間の「マネーマーケット」。現場から見える「市場の裏側と真実」とは?実例を交えた「マニュアル」。, 福島県郡山市出身。邦銀から某外資系投資銀行東京支店へ転職し、欧州通貨危機、リーマンショック、東日本大震災等に直面しながら何とか20数年生き延びた。後年は円の責任者として日銀、金融庁、財務省等ともやり取り。銀行間市場の資金・金利取引の元・専門家としての見解をご参考までに。. 半沢直樹には200億の損失を埋めること以外に、金融庁検査を乗り切らなければならない。 厄介なことに金融庁検査を担当するのが黒崎であった。 金融庁検査を乗り切るためにも、伊勢島ホテルの聖域と呼ばれる領域に手を出すように湯浅社長に伝えた。   一方、国税も同時期にそれに気づいており、国税局査察部統括官の黒崎(片岡愛之助)もその資産を差押えようとする。 ドラマ「半沢直樹」が終わり、半沢ロスに陥っておられる方も多いのではないでしょうか? 最終回のラスボスの幹事長・箕部vs半沢の闘いは、見ごたえがありましたね。 ドラマで描かれた帝国航空再生タスクフォースによる銀行への債権放棄。半沢のバンカー生命を賭けた告発により、銀行は債権放棄をせずに済みました。 「半沢、よくやった!」と視聴者の皆さんは溜飲を下げたことでしょう。, このドラマで描かれた世界は、実は2010年(今から10年前)の民主党・前原国土交通大臣による「JAL再生タスクフォース」がモデル。 ということは、10年後の現在はどうなったか?という答えがすでに分かっているわけです。 銀行が債権放棄をせずに済んだドラマと現実は異なります。 もし、ドラマの内容が現実だったら、10年後の現在、航空会社はどうなっていたか?半沢は?, まず、半沢の勤める東京中央銀行って、どこの銀行のことなんだ?赤いマークからすると、三菱UFJ銀行? 答えは、三菱UFJ銀行とみずほ銀行で行われたことがミックスされています。 シーズン1で黒崎検査官が地下倉庫に隠された検査書類(いわゆる『疎開資料』)を暴こうとするシーンのモデルはUFJ銀行。 銀行の内部告発を受けて、金融庁が不良債権に係る資料を見つけ、その結果UFJ銀行は東京三菱銀行に飲み込まれます。 そして、シーズン2では帝国航空のメインバンクとして債権放棄を迫られます。 白井大臣とタスクフォースの乃原弁護士から債権放棄を迫られた半沢は3番手、4番手の銀行が「主力および準主力銀行に従わせていただきます」と明確な答弁を避ける中で「債権放棄を拒否します」と啖呵を切ります。 JALのメインバンクは「みずほコーポレート銀行」でした。, 私は2005~2007年頃に金融庁で検査官をしていました。それもみずほグループの。 当時から金融庁ではJALへの融資を問題視していたので、これが不良債権か否か議論をみずほコーポレート銀行の行員と侃々諤々やりあいました。 その後2008年にはリーマンショックでJALの資金繰りはさらに悪化します。 日本政策投資銀行などからの追加融資でJALは何とか経営をしている状態で、自民党も有識者委員会を立ち上げ、処理をどうするかを議論していました。そんな中、自民党が民主党に敗北し民主党政権が誕生します。 民主党の前原誠司国土交通大臣は「有識者委員会は白紙撤回し、JAL再生タスクフォースを立ち上げます!」と宣言します。 タスクフォース??? これは完全に前原氏の私的機関で、何の権限も法的根拠もないチームでした。 銀行とタスクフォースはドラマさながらに相当モメましたが、結局、政府系の日本政策投資銀行が1,421億円、メインバンクのみずほコーポレート銀行が566億円など計3,830億円の債権放棄を銀行側が飲むことになります。, 銀行そして株主が泣くことにより、JALは一旦破綻します。 借金を払わなくてよくなったJALは、京セラの稲盛和夫氏をCEOに迎え入れ、再生に向かって走り始めました。 JAL再生に乗り出す稲盛和夫氏 安全が一番大事だから、利益なんて追わなくていいのよ~といった社風だったJALを稲盛氏は「利益なくして安全なし」の精神を社員に叩き込み、不採算路線の休廃止、社員48,000人のうちの16,000人を退職させるなどのリストラを断行します。 リース機を含めた航空機の数を減らすなどのコストカットも奏功し、見事に再生。2010年3月期には1,337億円の営業赤字でしたが、翌年には2,049億円の営業黒字を計上するなど、凄まじいV字回復を成し遂げ、ついに2012年9月、JALは、約2年半ぶりに再上場を果たします。, それから8年の年月が流れ、2020年に世界をコロナ禍が襲い、観光旅行業界を直撃。特に航空業界は9割以上の客を失うことになり、大打撃を被ります。 しかし、一度破綻を経験したJALは資金繰りの重要性をどこよりも分かっていました。コロナ初期とも言える6月までに社債発行(200億円)、銀行借入(2,100億円)、航空機の売却と売却後リースバック(600億円)などにより、なんと3,000億円規模の資金調達をします。 2010年に銀行からの借入金を返さなくていいと言われ、経営体質が良くなったばかりか、社風も変わりました。そのおかげで、このコロナ禍でも当面大丈夫という結果になったと言えるでしょう。, ドラマでは、土壇場での半沢の1000倍返しにより、東京中央銀行は債権放棄を免れます。 悪徳政治家・箕部をやっつけるシーンは胸がすく思いでしたね。悪徳すぎましたからね(笑)。 反面、帝国航空は5,000億円以上もの借金を背負ったまま、事業を継続することになります。 半沢が提案した「大幅な路線削減を人員削減、機材削減」を実行するものの、やはり借金返済は大きく経営を圧迫します。 少しずつ借金を減らしていったものの、リース航空機の比率は30%以上と高いままで、経営が安定するところまではどうしても到達しない。 そんな中で2020年のコロナ禍を迎えます。 もともと大きい銀行借入をしているため、追加融資の出足も遅れます。加えて、リース航空機の割合が非常に高い。航空機が飛ばなくてもリース料という固定費だけは出ていくことになります。 2020年年末までは雇用調整助成金などで綱渡りの資金繰りをしていましたが、ついに2021年3月、帝国航空は破綻することになります。, ドラマで描かれた時点(2010年)の銀行(メガバンク)はどうだったか。 当時の銀行は、合併してもう10年以上経つというのに、いまだ出身行別の派閥争いが生きていました。 東京中央銀行の場合、行員は出身行ごとに互いを旧T(東京第一銀行)、旧S(産業中央銀行)と呼び合っていました。 旧Tには中野渡と紀本、旧Sには半沢や渡真利、大和田がいます。 これは現実の世界でも同じ。私が金融庁で検査を担当したみずほグループの場合、日本興業銀行、第一勧業銀行、そして富士銀行の3行が合併したため、その出身行意識は相当なものでした。 出身行のバランスを重視するあまり、みすぼグループは、みずほフィナンシャル・グループという持ち株会社の下にみずほ銀行(個人・中小企業向け)と、みずほコーポレート銀行(大企業向け)がぶら下がる2バンク制度を取り入れました。 旧3行の出身者が3トップを分け合えばうまくいくだろうとの発想でしたが、実際は旧行間の縄張り意識が温存されたままで、そのギクシャクが検査官にも分かるほどでした。 例えば、検査の際、支店長が検査官に説明する機会があるのですが、日本興業銀行出身の支店長は「私は興銀出身なんですが…」と必ず枕詞をつけて自己紹介していました。「俺は他の2行出身者と違って優秀なんだぜ」と言いたいのでしょう。どこ出身かなんて聞いてないって…。, 先ほども触れましたが、タスクフォースで描かれた東京中央銀行はみずほ銀行、そして産業中央銀行は日本興業銀行のことを指し、東京第一銀行が第一勧業銀行を指しているのは、間違いないでしょう。 上が興銀のロゴ、下が第1シリーズ第7話で出てきた半沢の旧行時代の名刺。 ロゴからしても産業中央銀行が興銀で間違いありません。半沢も「私は産業中央出身なんですが…」と自己紹介するのでしょう(笑)。, 営業第二部 第一グループ 次長の半沢はドラマ時点の12月8日に50歳を迎えます。大和田失脚の後、半沢はおそらくルートからすると、小規模支店の支店長に昇格するのでしょう。 ただ、頭取に「1000倍返しだ!」と盾突く無鉄砲ぶりですから、順調に出世するかどうか… 半沢直樹シーズン3があるとしたら、今から10年後あたりでしょうか。次長半沢は頭取半沢になって戻ってくれば、「島耕作」みたいで面白いでしょうね。 その頃には合併前時代に入行した行員は40代以上となり、その時代を全く知らない行員が多くを占めるようになるでしょう。 シーズン1で大和田の不祥事に目をつぶってまで、中野渡頭取が目指した行内融和の仕上げを半沢がすることになるかもしれません。 対して、融資部企画グループ次長の渡真利忍は、「人事が全て」の情報通。 半沢よりも世渡りがうまいため、半沢よりも順調に出世するかもしれません。 50代半ばでバンカーの中でも上位1~2%しかなれない執行役員くらいまで昇る可能性もあるでしょう。, ドラマでは、半沢直樹が主役ですから、銀行にとっての正義が描かれています。 しかし、半沢がとった行動により、ナショナルフラッグ・日本航空が、このコロナ禍で立ち行かなくなる可能性は非常に高い。しかも、コロナ禍は突然にやってきたため、何の準備もできていません。 ドラマはホントに素晴らしく、私も大満足でした。 しかし、銀行にとっての正義が世の中の正義であるとは必ずしも言えないということを最後に付け加えておきます。 ラストシーンの半沢の不敵な笑み。続編を予感させましたね。, なお、金融庁・黒崎検査官ファンの方は「黒崎統括検査官はキャリアかノンキャリアか」をご覧ください。 1000倍返し完結!!, ドラマ「半沢直樹」が終わり、半沢ロスに陥っておられる方も多いのではないでしょうか?, ドラマで描かれた帝国航空再生タスクフォースによる銀行への債権放棄。半沢のバンカー生命を賭けた告発により、銀行は債権放棄をせずに済みました。, このドラマで描かれた世界は、実は2010年(今から10年前)の民主党・前原国土交通大臣による「JAL再生タスクフォース」がモデル。, ということは、10年後の現在はどうなったか?という答えがすでに分かっているわけです。, もし、ドラマの内容が現実だったら、10年後の現在、航空会社はどうなっていたか?半沢は?, まず、半沢の勤める東京中央銀行って、どこの銀行のことなんだ?赤いマークからすると、三菱UFJ銀行?, 私は2005~2007年頃に金融庁で検査官をしていました。それもみずほグループの。, 当時から金融庁ではJALへの融資を問題視していたので、これが不良債権か否か議論をみずほコーポレート銀行の行員と侃々諤々やりあいました。, 銀行とタスクフォースはドラマさながらに相当モメましたが、結局、政府系の日本政策投資銀行が1,421億円、メインバンクのみずほコーポレート銀行が566億円など計3,830億円の債権放棄を銀行側が飲むことになります。, 借金を払わなくてよくなったJALは、京セラの稲盛和夫氏をCEOに迎え入れ、再生に向かって走り始めました。, それから8年の年月が流れ、2020年に世界をコロナ禍が襲い、観光旅行業界を直撃。特に航空業界は9割以上の客を失うことになり、大打撃を被ります。, ドラマでは、土壇場での半沢の1000倍返しにより、東京中央銀行は債権放棄を免れます。, 先ほども触れましたが、タスクフォースで描かれた東京中央銀行はみずほ銀行、そして産業中央銀行は日本興業銀行のことを指し、東京第一銀行が第一勧業銀行を指しているのは、間違いないでしょう。, 営業第二部 第一グループ 次長の半沢はドラマ時点の12月8日に50歳を迎えます。大和田失脚の後、半沢はおそらくルートからすると、小規模支店の支店長に昇格するのでしょう。, 50代半ばでバンカーの中でも上位1~2%しかなれない執行役員くらいまで昇る可能性もあるでしょう。, しかし、半沢がとった行動により、ナショナルフラッグ・日本航空が、このコロナ禍で立ち行かなくなる可能性は非常に高い。しかも、コロナ禍は突然にやってきたため、何の準備もできていません。, 【半沢直樹】黒崎統括検査官はキャリアかノンキャリアか?元金融庁検査官がドラマの裏側を徹底解説, 家賃支援給付金を最も早くゲットするノウハウ(2020年1~3月創業&2019年に創業したが売上が存在しなかった方に拡充!).   2020年の半沢直樹・後半の黒崎(片岡愛之助)の役職は、『金融庁 監督局 担当検査官』です。 なんだか急にあっさりしちゃいましたね。 この役職は、『②金融庁検査局主任検査官』と同じ業務内容になるようで、金融庁でかなりの地位らしいです。   >>動画配信サービス【TSUTAYA TV】   >>動画配信サービス【TSUTAYA TV】 半沢直樹は現在、下記のサービス利用で見られるようです。, 国立大学大学院の1年生です。最近の好きなことはプログラミング、ブログを書くこと、ガジェット集め、音楽制作、映画鑑賞です!当ブログではヒゲ脱毛の記事が多めです。ヒゲ脱毛はまじでやってよかったと思っているので皆さんもぜひやってみると世界変わりますよ!!また、ガジェットなどモノも好きなのでそれらも書いたりしています。よろしくお願いします!!.