宇宙ステーションには遠心力が働いています。この遠心力によって重力が相殺され、宇宙ステーションの中にいる人にとっては無重力になっているのです。 宇宙ステーションは1時間半で地球を一周する速度で飛んでいます。新幹線が時速280kmですが、宇宙ステーションは時速28,000km。100 前回、私は風船を使った宇宙開発をしていると書きました。「宇宙は無重力なのに、装置はどうして戻ってくるの?」とよく問いかけられますので、今回は宇宙と重力のお話をしたいと思います。, テレビニュースなどで映し出されるISS国際宇宙ステーションからの映像では、人がふんわり浮いていますよね。誰もが知っている映像ですので、一度は見たことがあるのではないでしょうか。このような映像を幾度となく見ていると、宇宙=無重力が当然の真実であるととらえてしまうものです。 宇宙は無重力のイメージが強く、宇宙に出た途端に重力が無くなると考えている人もいます。 宇宙に行くためには、高く上がるだけではダメなのです。それだけでは必ず地球に引き寄せられ、落下してきます。どんなに高く上がってもダメです。月のある高さまで行っても、冥王星のある遥か彼方まで行っても、重力に打ち勝つことはできません。必ず引き寄せられます。重力は性質上、無限の彼方まで離れるとゼロになります。けれどもどうやら私達の住む宇宙は有限のようですから、極端な話をすると無限の彼方というものはありません。太陽系の端まで行っても、銀河の端まで行っても、どこまで行っても重力からは逃げられません。 なお、この速度がとても重要で、速度は速すぎても遅すぎてもいけません。遅くなると遠心力が弱くなり、重力に負けて地球に落ちてきます。役目を終えた古い人工衛星が地球に落ちてくるのはこういう理由です。逆にもっと速くなったら、地球の重力を振り切り、飛んで行ってしまいます。太陽系を探索して回ったボイジャーや火星探査機などはこの仕組みを利用しているのです。宇宙ステーションは重力と遠心力がちょうど吊り合っている速度なので、ずっと地球の近場を飛んでいられるのです。 宇宙船の中のような無重量の世界で,人工的につくりだされる重力のこと。 1966年9月 14日,アメリカのジェミニ 11号は,無人のアジェナを長さ 30mのロープで結んでぐるぐる回転させ,初めて人工重力をつくり出した。 回転によって生じた遠心力が人工重力となって働くからである。 それらと比べて遥か遠くにある月や太陽ですが、その引力は地球まで届いて潮の満ち引きなどの形で影響しています。, スペースシャトル・低軌道の人工衛星・ISSなどは地球の至近距離にあると言っても過言ではなく、普通に地球の重力の影響下にあるため無重力ではありません。 どこから宇宙なのかは明確には決まっていませんが、大体は上空100kmよりも上を宇宙と呼びます。, 月や太陽と比べると人工物は地球のほんのすぐ側にあることが分かりますね。 例えば上空400kmにあるISSには地球の90%程度の重力があり、体重100kgの人が90kgになる程度の差しかありません。, しかしテレビで中継されるISSの様子は無重力ですよね。 子供の頃に、バケツの水をグルグルと振り回したことはありませんか? 上下にグルグル回すと、バケツの中の水が一瞬逆さまになりますが、しかし絶対にこぼれません。そう、宇宙ステーションでの無重力はこれと全く同じ理屈なのです。 宇宙空間で重力を発生させる方法として遠心力を用いる方法が考えられているということを聞きます。円筒形の人工衛星を回転させることにより、その中で外向きの力が発生し、外壁の内側では重力に近い力を受ける。ということだと思うのです とんでもない高速で降りてきた物体は前方の空気を強烈に圧縮して膨大な熱を発し、人工衛星はその熱で燃え尽きてしまいます。 重力に関する言葉は、英語の gravity の頭文字を取って G と略されることがある。たとえば、物理学の文献においては慣習的に、天体の表面重力を小文字の g、万有引力定数を大文字の G を用いて表す。日本語の「重力」は、オランダ語の zwaartekracht を「zwaarte(重さ)」と「kracht(力)」に分けて意訳されたものである。, 重力という表現は、宇宙論などの領域では万有引力と同一として扱われることがある[2]。, 地球上のことについて論じている場合は、地球上の物体に対して働く地球の万有引力と地球自転による遠心力との合力を指している[2]。また、人工衛星のように、地球の自転とは無関係な物体の運動について論じている場合は、遠心力の成分は除いて扱うことになる[2]。, 加速度の単位は、国際単位系においてはニュートン(N)であるが、日本の計量法は特殊の計量である「重力加速度又は地震に係る振動加速度の計量」に限定して、CGS単位系における加速度の単位である「ガル (Gal)」および 10-3 (1000分の1) のミリガル (mGal)の使用を認めている。1 Gal = 0.01 m/s2 = 0.01N = 1 cm/s2 である。, 地球上で質量が 1 kg の物体に作用する重力の強さは、約 9.8 N でほぼ一定である[2]。だが、精密に調べてみると重力の度合いは地球上の場所により、あるいは時間によっても変化している[2]。, 重力や重さに関する議論は、古代ギリシャ初期の段階から行われていた形跡があるという[3]。, 影響力の大きかった人物はアリストテレスである[3]。彼は『自然学』を著し、物の運動等についても体系的に論じた。彼の宇宙観では、天界と地上はまったく別世界であり、天体はエーテルでできていて、地上の物体は四大元素でできていると見なした。そして《重さ》と《軽さ》というのは、地上界にある物体に特有の一対の内在的な性質だと見なした[3]。古代ギリシャでは、コスモス(世界・宇宙)の中心に地球があると考えられていたので、アリストテレスもそう考えていた(地球中心説)。アリストテレスにとって、物の落下するということはコスモスの中心へ接近することであり、上昇するということはコスモスの中心から離れてゆくことを意味した[3]。《火元素》を含むものが《軽さ》を内在しており、地中から離れ天へと向かいたがり、石などには《土元素》が含まれており、《土元素》はコスモスの中心に帰りたがる性質を持っているのだ、とした。その《土元素》をより多く含んでいるものが、より大きな《重さ》を内在している、とした。またその速さについては、《土元素》を多く含むものが速く落ちる、とした。, 例えば、小石を空中に投げれば、小石は本来の位置から離されることになり、小石は一旦は抵抗を示しながら上に上がるが、結局はできるだけ速やかに、その本来の位置である地に戻ってこようとする[4]。, (太陽中心説というのは一応アリスタルコスも唱えていたとされるが[5])16世紀にヨーロッパでニコラウス・コペルニクス (1473 - 1543)によって太陽中心説が唱えられると、(それがすぐに受け入れられたわけではないが)もしこれを受け入れた場合、アリストテレス的な《重さ》《軽さ》の概念は根底から考え直さざるを得ない、ということになった[3]。, コペルニクスは、重力というのは、各天体の部分部分が球形になりたがり一体化しようとする自然的な欲求だ、とした。一方《軽さ》というのは、重さの少ない物体が持つ“偶有的性質”だとされた[5]。, フランスのデカルト (1596 – 1650年)は、著書において渦動説を展開し重力を説明した。世界にはエーテルが満ちており、ちょうど渦に木切れが吸い寄せられるように、エーテルに渦が起きるとその渦の中心に物体は引き寄せられる、こうして物体は地球に引き寄せられる、と説明した。, ドイツのケプラー (1571 – 1630年)は、重力というのは似たもの同士が引き合う力(引力)であり、この引力は潮の満ち引きという(月の変化の周期と連動する)現象から推察するに、地球と月との間にも作用している、と見なした[3]。, ガリレオ・ガリレイ(ユリウス暦1564年 – グレゴリオ暦1642年)は重さと落下の速さとは無関係であることを実験で見出した。, オランダのホイヘンス (1629 – 1695年)は1669年から1690年にかけてデカルトの渦動説を検討し精密化した。ライプニッツも渦動説の流れを汲んだ理解をしていた。, アイザック・ニュートン (1642 - 1727)は、天体の運動も地上の物体の運動もひとつの原理で説明できる、とする説(万有引力)を『自然哲学の数学的諸原理』で発表した。天界と地上の区別がとりはらわれており、宇宙全域の物体の運動を同一の原理で説明しており、地上のgravityというのも万有引力の一つの現れとされている。, また(上でも述べた)ホイヘンスは、遠心力の公式を発見した。地球の自転はすでに明らかになっていたので、重力は万有引力そのものではなく、万有引力と地球の自転による遠心力との合力だということになった。, エルンスト・マッハ (1838 - 1916)は、「慣性力は宇宙の全質量の作用として考えなければならない」[6]とした。例えば、回転するバケツの水面をへこませる慣性力についてマッハは、「慣性力はバケツが絶対空間に対してまわったから発生したのではなく、宇宙の物質が回転するバケツに、ある作用を及ぼした結果、発生した」[7]と考え、「バケツがまわることと、バケツを止めて宇宙をバケツのまわりに逆回転させることは同等である」[7]とした(マッハの原理)。, マッハの原理は、アルベルト・アインシュタインの一般相対性理論により体系化された。一般相対性理論によれば、万有引力も慣性の力も等価(等価原理)であり、共に、時空の歪みによる測地線の変化である。ただ、万有引力と慣性の力とでは歪みの原因が異なるにすぎない。, アインシュタイン方程式からは、時空の歪みの源は質量ではなく、エネルギーと運動量からなるエネルギー・運動量テンソルで決まることがわかる。つまり、質量(エネルギーに比例)だけでなく運動量も時空を歪め、重力を生む。質量は引力を生むのに対し、運動量が生む重力は、引力でも斥力でもない慣性系の引きずりという形を取る。慣性系の引きずりは自転するブラックホールであるカー・ブラックホールで顕著である。, 素粒子物理学では、一般相対性理論での重力を量子化し、量子重力理論にしようとする試み(量子化された重力は重力子と名づけられている)や、重力は自然界に働く4つの力の他の力である電磁気力、弱い力、強い力との統合が試みられている。, 概説で述べたように、同じ地球上でも場所によって重力の大きさ(重力値)は異なり、向きも異なる(重力の向きは、一般に遠心力の影響で地球の中心からずれている。地球の中心からどの程度ずれているかは、おもに緯度によって決まる)[2]。, 地表面に存在する物体にはたらく地球の重力は、地球を構成する無数の質点がそれぞれ物体を引く微小な力(これらの力の大きさは距離の2乗に反比例して小さくなる)の合力に、さらに自転による遠心力を合成したものである。ところが、地表面のある地点から見たときの地球表面および地球内部の物質分布(密度分布)は必ずしも同一ではなく、場所によって少しずつ異なる。これに加えて、地球は完全な球体ではなく(回転楕円体で地表面には凹凸がある)、遠心力の大きさも緯度により異なる。したがって、上記のような力の合成の結果として生ずる重力の大きさや向きは、当然ながら場所によって異なる。 「宇宙」といえば、重力がないことを思い浮かべる人も多いでしょう。宇宙が舞台となるSFの映画や小説とかでおなじみですから、ほとんどの人が宇宙空間=無重力と考えているのではないでしょうか?ところが!これが大きな誤解なのです。宇宙にも、実は重力はどこにでもあるのです。では、テレビのニュースなどでよく見る宇宙飛行士のシャトル内の映像とかは、なぜ無重力な感じでフワフワと浮いているのでしょうか?ちなみに、テレビのニュースなどでよく見る宇宙飛行士のシャトルの映像は、地表から400キロメートルくらいの高さであり、この高さでは、地上の重力よりわずか10%しか減っていない状態なんだそうです。それならなぜ、あのようにフワフワと浮いているのでしょうか?, それは、人工衛星内でも人工衛星の外でも、人間は人工衛星と同じ速度で地球の周りを回転しています。この回転は地球に向かって直角方向の運動と、地球方面へ落下する運動が合成されたものです。たとえば、エレベーターに乗っていたときに綱が切れて落下した場合は、地上に落ちるまでエレベーター内で宇宙飛行士のような遊泳が出来ることになります。あのよく見る人工衛星内の宇宙飛行士の映像は、つまりいつまでも落下しているエレベーター内と同じと言えます。7,9km/s以下の速度でも、人工衛星が地球に落ちるまであの無重力遊泳ができます。宇宙飛行士は過酷な訓練をすることで有名ですが、その訓練のなかでは飛行機を高い場所から落下させて無重力状態を作っています。水平飛行をしているときに飛行機のエンジンを停止すると、惰性によって前進していきながら落ちていきますが、機内はそのときに無重力状態となります。このとき、エンジンを停止したときの速度が7.9km/s以上の場合、落ちることがなく人工衛星になります。では、宇宙の重力ってどうなっているんでしょうか?月は地球を回っていて、地球も1年かけて太陽を回っています。太陽系ですら、銀河の中心にあるとされるブラックホールの周りを回っているのです。この回転は、重力によって行われています。つまり、結局は宇宙にも重力は存在しているのですね。, 「宇宙ステーション」とは、宇宙空間で地球の軌道上にある、人間が住むために設計された人工天体の建造物です。この宇宙ステーションも前述のテレビのニュースのシャトルのように、無重力空間となっています。これはなぜなのでしょうか?これも、宇宙ステーションもシャトルと同じく常に自由落下をしているので、内部が無重力状態となっているのです。しかし、宇宙ステーションとは人間がそこで生活をするために建てられた人工天体ですから、長時間そこで生活をすることによってさまざまな問題が出てきます。たとえば筋肉の機能が低下したり、骨・カルシウムが溶けたりする悪影響があります。さらにあのような無重力空間というのは置いてある「物」も無重力になるため、この取り扱いにも注意する必要がでてきます。, このような問題を解決するために、宇宙ステーションで人工重力を生み出すことが計画されています。日本も開発に携わっていた実験では、遠心力で重力を作るという予定でしたが、2005年に中止が決定されましたが、このようなアイデアはすでにSF小説や映画では多く登場しています。たとえば有名なSF映画の金字塔である「2001年宇宙の旅」では、回転軸を中心にした車輪状の宇宙ステーションが登場しています。あの中では、変わったカメラワークによって宇宙飛行士がマラソンをしているのが描写されていたのが印象的でしたね!, 人間の思考にも大きな影響を与えているのではとも言われている重力ですが、実は宇宙にも重力は存在していたんですね。普段、我々がいかにテレビの映像に影響を受けているということが最認識できた事柄といえるのではないでしょうか。, 経歴:学生時代は天文サークルに所属し、約40年のサラリーマン生活中も、機会があれば高山で星を眺めました。今は、損害保険会社で非常勤勤務中です。奥会津の山荘に望遠鏡を設置し、週末、気候の良い夜は一晩中星を見ています。.