ベヘモトが陸の魔獣として生まれたのに対し、レヴィアタンは海の魔獣として生まれている。その姿の詳細については、鯨とも、クロコダイルとも、また海竜や海蛇とも説が分かれているが、水に関係した巨大な生物であることは確からしい。ウィリアム・ブレイクはレヴィアタンをとぐろを巻いた蛇として描いている。レヴィアタンのルーツは複雑で、イスラエルと敵対関係にあったエジプトのナイルワニのイメージ化されたものや、蛇神ネフシュタン、聖書にも登場するレヴィ人というイスラエルの祭祀を司った一族が信仰した神の異形の姿などが挙げられる。, ベヘモト、またはビヒモス(ベヒーモス)と呼ばれる。レヴィアタンと同様、海から生まれたが、あまりに巨大なため、二匹が共に暮らすことができず神はビヒモスを地上に上げデンデインという広大な砂漠に住まわせた。この二匹は最後の審判の日には互いに殺し合うことになっている。その姿は、「尾は杉の枝のようにたわみ、腿の筋は硬く絡み合っている。骨は青銅の管、骨組みは鋼鉄の棒を組み合わせたようだ。これこそ神の傑作、創り主をおいて剣をそれに突きつける者はない」(『ヨブ記』)と表されている。ベヘモトは本来は河馬のような姿をしていると考えられたが、イギリスの詩人ジェイムズ・トムスンが『四季』(1726年頃)で犀であるとし、ウィリアム・ブレイクもそれに影響を受けたベヘモトを描いたとフレッド・ゲティングスは述べている。 ミカエリスの階級におけるベルゼバブは堕天した熾天使の君主であり、ルシファーに次ぐ者であった。 マステマは人類を誘惑、告発、処刑する者とされる。, レヴィアタン、もしくはリヴァイアサンと呼ばれるこの悪魔はヘブライ語では「自ら折りたたんで集める者」を意味する。その体は剣も矢も槍も、鉄の武器も青銅の武器をもってしても突き通すことはできない。「彼はおののきを知らぬものとして造られている。驕り高ぶるもの全てを見下し、誇り高い獣全ての上に君臨している。」(『ヨブ記』)ラビの伝統によれば、原初の海の天使であるラハブと関係があるとされている。またレヴィアタンを竜の支配者であるとする解釈もある。 もっともその性質は、「山々は彼に食べ物を与え、野のすべての獣は彼に戯れる」とあり、穏やかであるらしい。しかしグリモアの伝統においてはベヘモトは暴飲暴食を助長するデーモンであり、サタンの別名であるとされている。 ベリアルは死海のほとりの町ソドムに同性愛、獣姦を広めた。ゴモラの町でも同様の罪悪とされることが広まり、神はこのソドムとゴモラの町に天から硫黄と火を降らせ滅ぼした。, アザゼルはヘブライ語で「神の強者」を意味する言葉を語源に持ち、アザエル(Azael)、アジエル(Asiel)、アゼル(Azel)などの別名を持つ。アザゼルは地上の人間を見張る役目を負った“見張る者(Watchers)”もしくは“グリゴリ”と呼ばれる者たちの指導者で、人間を監視すること使命としながら地上の美しい娘たちに魅了され、地上に降り立ち彼女たちを妻にめとってしまった。グリゴリのした更に神に背く行いは、人間に様々の禁じられた知識を与えたことだった。アザゼルが教えたのは剣や楯などの武具、金属の指輪などの装飾品、化粧の仕方で、これにより男たちは戦い争うことを覚え、女たちは派手に装い男たちに媚びを売ることを覚えたという。アザゼルにこの神への背反行為の手助けしたのは人間に武器の作り方を教えたガドリール(Gadreel)や字の書き方、体裁の取り繕い方など虚栄心を教えたシェムハザらの堕天使だという。 Maka mereka pun sujud kecuali iblis. ミルトンの『失楽園』ではサタンの副官であり、「罪においてサタンに次ぐ者」としているが、やはりサタンと同様、王者の風貌は保っており、憂国の至情に満ちあふれていると描写されている。 アザゼルらグリゴリのしたことは神の怒りを買うには十分な結果をもたらし、ラファエルの手によって、アザゼルは荒野の穴の中に投げ込まれ、一点の光も射さない暗闇の中に永久に閉じこめられることになった。神は「全地はアザゼルのわざの教えで堕落した。いっさいの罪を奴に帰せよ」と言ったという。, 悪魔としてのアザゼルの姿は七つの蛇の頭に、そのそれぞれに二つの顔を備えるデーモンだという。十二枚の翼を持つともいわれる。イスラム教ではアザゼルはイブリースの名で現れ、「いかにして炎が土塊の子を拝せようか」とアダムに服従するのを拒んだ天使だという。 本来、アバドンはこの『ヨハネの黙示録』に登場するイナゴの群にこの名が付けられていたが、それが地獄の支配者である特定個人の悪魔の名前として用いられるようになったと思われる。, 悪魔の階級の項でも述べたように、悪魔の分類には確かなものがない。そのため、ここでの地獄の君主の分類も高位のデーモンとして挙げられることのある悪魔をリストアップしたものである。, アスタロト Astaroth / カマエル Camael/ サリエル Sariel/ バアル Baal/ モレク Morech/ ラハブ Rahab/, ルーツは古代フェニキアの都市ビブロスの女神アスタルテと言われている。“真の統治者”の称号を冠せられる彼女は、古い世界を破壊し新しい世界を創り出し、死と再生を司る。国家の王となるものは彼女に仕えることを宣言することで秩序を維持する資格を得たという。彼女は死者の霊魂の管理も行い、星は天に昇った死者の魂とされ、その天に輝く月はアスタルテとされる。 『ゴエティア』『悪魔の偽王国』では 王、君主、公爵、侯爵、伯爵、騎士、総裁 が悪魔の持つ地位(爵位)として記載され、複数の爵位をもつ者もいる。 悪魔たちはそれぞれ固有の印章(シジル)を持ち、王の印章は黄金、公爵の印章は銅(赤銅)、君主の印章は錫、侯爵の印章は銀、君主の印章は水銀、伯爵の印章は銅か銀、または他の金属、騎士の印章は鉛と設定されている。 悪魔の序列については諸説あり、初期は悪魔の王 … 『ユダヤ人の伝説』では、モーゼを死にいたらしめなければならなかった時、サマエルがその役目に遣わされている。だが、彼は剣を手にモーゼの所に向かうも、逆に打ちのめされ失敗してしまう。結局神自身が出向き、それでやっとモーゼも従った。 ベリアル: 君主 : 第一位君主 * ... (騎士階級の悪魔 及び使い魔) タロット・アス: チンマイの: アドニス: アリム: 影男(メフィストフェレス直属の騎士) 上級悪魔・淫魔: ブネ: クリム: 中級悪魔・中級淫魔: レリム: 下級悪魔・夢魔: 憑魔: 夢魔: インプ: 羊谷つよし 田豚: 妖魔: レプラコーン: 使 「ルシファーの次に創造された天使」であり、「天ではミカエルよりも位は上」、「自分は天使の中で誰よりも先に堕天した」と自ら語ってくれます。, この「聖書禄」というのは「信者の寄付や教会の領土の一部を受け取れる権利」のようなもの。, さらに、これを行ったうえで「神から授けられた力(権力)」で拘束し続けないと、1時間ほどで帰ってしまいます。, ベリアルたちソロモン72柱の悪魔は「ソロモン王に真鍮の壺に封印されてバビロンの湖の底」に沈められました。, バビロンの民は、その人形が語り掛けてきたので「神」として崇拝して、ベリアル人形に生贄を捧げるようになった・・・・・。, 最悪ではあるが「悪事を美徳と考えており、正しいことには臆病」であるからこそこのようなことをしたのです。, この部分にはキリストの弟子パウロが「キリストとベリアルとなんの調和があるのか、信仰と不信仰と何の関係があるのか」と記しています。, その反面「ベリアルより美しい天使はおらず、威厳と勇敢さに満ち溢れている」と評価されています。, ここの1~3章において「イスラエル南部で栄えたユダ王国の王マナセにベリアルが憑りついて、悪行を行った」と書かれています。, そして、4章で「ヒゼキヤならびにわが子ヨセブよ、このときこそはこの世の完成のときである。それが完成されると、大いなる君にしてこの世の王たるベリアルがおりて来る。彼はそれができたとき以来これを治めててきたのであるが、その彼が人間、不法の王、自分の母の殺害者――この王はそういう者なのである――の姿をとって彼の大空から降りてくる。」と記載されています。, 聖書の外典として扱われる「バルトロマイの福音書」には、ベリアルについて大きく取り上げています。, 「ベリアルは最初は神の使者サタナエルであったが、神の似像を拒否したので地獄を支配する天使サタナスと呼ばれるようになった」, また、ここで「天界で最初に作られたのが我であり、ミカエル、ガブリエル、ウリエルなどの天使の長であった」と記しています。, ここでは「だから子供たちよ、お前たちに言おう。ベリアルは自分に従う者に剣を与えるのだから、彼の悪を逃れよ。そしてその剣は七つの悪の母である。まず心はベリアルをとおして理解する。だから第一にねたみ、第二に破壊、第三に患難、第四に補囚、第五に欠乏、第六に混乱、第七に荒廃がある。」と記しています。, 「ベリアル=姦淫」としており、「彼に従うものに妬みや破壊という七つの悪の母を与える」と解釈できます。, かつてソロモン王が封印したソロモン72柱の悪魔たち。その全ての悪魔の特徴や階位、軍団数や出来ることを簡単にまとめてみました。 創作活動の役に立つことを祈っています。, ベリアルは最初は神の使者サタナエルであったが、神の似像を拒否したので地獄を支配する天使サタナスと呼ばれるようになった, 天界で最初に作られたのが我であり、ミカエル、ガブリエル、ウリエルなどの天使の長であった. Ia menolak dan menyombongkan diri dan ia termasuk golongan yang kafir." (adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({}). 『バルク黙示録』では、ベヘモトとレヴィアタンはともに天地創造の第5日目に創られ、ベヘモトは男性の魔獣として、レヴィアタンは女性の魔獣として結びつけられている。, アバドンの名はヘブライ語のabad(「彼は殺した」(資料によっては「死んだ」、になっているものもある))に由来し、ギリシア語訳されたアポリオン(Apollyon)の名は「破壊者」を意味する。アバドンは『ヨハネの黙示録』に登場し、五番目の天使が吹くラッパの音を合図に出現する。この合図で地獄の淵の扉が開かれ、地獄の煙の中からアバドンと呼ばれるおびただしい数のイナゴの群が現れる。そのイナゴの姿は「出陣の用意をととのえられた馬によく似て」いて、「金の冠のようなものをつけ、顔は人間のようであり」、髪は「女の髪」のようで、歯は「獅子の歯」のよう、そして胸当てを付け、羽は戦車の響きのような音を立てる。そして蠍のような尾と針でもって、額に神の印がない人間だけを襲い、五か月の間死よりも辛い苦痛を与える。 通常サタンという名は地獄の君主(ルシファー)一人を指すことが多いが、堕天使たちの首領格を指す一般名詞としても使われる。つまり、他の首領格であるベリアルやベルゼバブなどの堕天使たちもまたサタンに区分される。 (adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({}); 古代からすでに、天使の階級のように悪魔にも階級付けをする試みは度々行われていたが、その系図に確かなものはなく、その正当性が認められる悪魔の階級というものはないと言っていい。ここではセバスチャン・ミカエリスとミカエル・プセロスの悪魔の階級を一例として紹介しているが、この悪魔学の系図におさめられている階級においても、ミカエリスの階級にあきらかに作り上げられた悪魔がいることや、プセロスの悪魔の分類でもプセロス自身がこれが完全な分類ではないことをあらわしているため、一つの悪魔の分類を鵜呑みに受け取るのは注意が必要である。, セバスチャン・ミカエリスは十七世紀に活躍した宗教者でありエクソシストとして名をはせた人物。彼は天使の階級にたいして悪魔の階級というものを発表した。, デーモンは陸・海・空、いたるところに群がり、その棲む地域の影響を強く受ける。高位のデーモンは人間の感覚に直接働きかけ、知性に対しては間接的なアプローチで誘惑する。下位のデーモンは動物的本能のまま病気、事故、憑依によって人間を襲う。最下位のデーモンのミソパエスには人間との意志疎通能力はない。, 悪魔の王であることを表すこの名称は、もともと特定の悪魔を示すものではなく、悪魔の中でも上位にある者、新約聖書の中で悪意ある存在として結びつけられた者たちをがサタンであるとされた。ルシファーやベルゼブルなどの有名な大物は確実にサタンとして現れるが、中にはサタンから除外されることのある悪魔もいる。, ルシファー Lucifer / ベルゼバブ Beelzebub / ベリアル Belial / アザゼル Azazel / アスモデウス Asmodeus / サマエル Samael / マステマ Mastema / レヴィアタン Leviathan / ベヘモト Behemoth / アバドン Abadon, ルドルフ・シュタイナーの現代のルシファー観では、ルシファーは悪神アーリマンの敵対者であり、霊的領域に上るための力を人間に吹き込み、大地から解き放とうとする。しかしルシファーの行為はやりすぎる傾向もあり、無責任な霊的世界への落下には時として抵抗する必要もある。アーリマンは人間を生命のない土に変えてしまおうとするが、ルシファーが生命を与えすぎても人間は愛に満ちた大地の再生に関わることを忘れてしまう。, ベルゼバブともベルゼブル(Beelzebul)とも呼ばれる。ルーツはカナンの異教の神で、本来の名はBaal Zebbub(館の主)であった。だがこの名がソロモン王を意味すると受け取られる可能性があったため、ヘブライ語で蔑称として「蠅の王」を意味するこの名前に置き換えられた。しかし、古代宗教の多くでは蠅は魂を運ぶと信じられていて、「蠅の王」とは魂の支配者をも意味した。蔑称であった「蠅の王」の名は、後に彼の姿そのものを表すようになり、中世では巨大な蠅の姿で描かれるようになった。, イエスが復活する前、まだ遺体が墓の中にあったとき、ベルゼバブはサタン共にイエスと三日間対決したという。 『ニコデモの福音書』ではサタンに代わり、ベルゼバブが地獄の主となっている。『新約聖書』ではベルゼバブが悪霊の頭と呼ばれている。 大洪水の後、地上に植物を植え始めたノアは、葡萄の木を植えてよいものかどうか悩んだ。そこへサラサエルという天使が神の伝言を持って現れた。「この木の苦さは甘さに変えられ、その呪いは祝福となり、そこから生ずるものは神の血となるであろう」。, マステマはヘブライ語で「敵(意)」「有害な者」を意味し、人類の苦悩の多くの原因をつくったとされる。大洪水の後、ノアの地上の悪霊をすべて地下に封じておきたいという願いを神が受け入れようとしたところ、マステマが地上にも、人間に罰を与えるためには少しは悪霊も残しておくべきだと説得した。この悪霊とはいわゆるグリゴリと同様、天使と人間との間に生まれた巨人族のことで、マステマも同じ過ちを犯している。 さらには、アザゼルはもとは旧約聖書に出てくる得体の知れない砂漠の生物だったという。毎年贖罪の日にはユダヤの罪を象徴的に負わせる儀式をして山羊が生け贄にささげられた。アザゼルのルーツはカナンの砂漠の神アシズともいわれる。, ゾロアスター教の悪神アンラ・マンユ(アーリマン)の配下アエーシャマ・デーヴァ(「激怒」「情欲」の魔神)がルーツ。『トビト書』でメディアのサラという娘に取り憑き、大天使ラファエルに退治される話がある(ラファエルの項を参照)。グリゴリと人間の娘との間に生まれた巨人の一人とも言われ、生まれたばかりの赤ん坊を絞め殺すという。乙女たちの心を離反させ、痩せ衰えさせることを誓いとした。堕天前は智天使のリーダーだったという。雄牛と人と羊の頭にガチョウの足、蛇の尾を持ち、地獄の竜にまたがり槍と旗を持って現れる。ソロモンの七十二柱の悪魔のアスモダイにあたるようだ。, アスモデウスはオカルティストたちには支持が高い。人間が丁寧に頼みさえすれば、いろいろな秘術を教えてくれるという。彼に出会ったとき、「あなたこそアスモデウスに間違いありません」と指摘すると、素晴らしい指輪をプレゼントしてくれるという。, 「Sam」とは「毒」を意味する。『エノク書』では「デーモンどもの首領」と呼ばれている。このサマエルがイヴを誘惑した蛇であるともされている。 ソロモン72柱の悪魔の中では最も美しい姿といっても差し支えないでしょう。 この時、 喋る声は麗しく天使の姿にふさわしい ともいわれます。 ただ、書物によってはその召喚には注意が必要とされていて、 Copyright 2020 BELCY All Rights Reserved. ベリアルは召喚した時には 燃え上がる戦車に乗り、美しい天使の姿 で現れます。. エレミヤの弟子、バルクによる記録とされる『バルク黙示録』では、サマエルはエデンの園に葡萄の木を植えたという。アダムはその実を発酵させて葡萄酒をつくり、禁断の味を覚えてしまう。そのことが神の怒りを買い、エデンを追放される。殺人、姦通、姦淫、偽誓、盗みといったことはすべて飲酒から生じると言っている。『ヨハネの黙示録』でも葡萄酒には姦淫や神の怒りが意味されている。この葡萄酒がキリスト自身の血であるといわれるように、キリスト教の儀式に欠かせないものになったのは以下の理由によるらしい。 --- (Q.S. 今回お話しするのはソロモン72柱の悪魔階級とその強さです。物語の製作の参考にしてください。ソロモン72柱の悪魔とはいったい何なのか?ソロモン72柱の悪魔は約3000年前中東に存在していた「イスラエル王国」の3代目国王「ソロモン王」が封印した 地獄随一のエリート悪魔ベリアルは地獄の大王で、ソロモン72将のひとりにも数えられる有力な悪魔です。50個師団もしくは80個師団という厖大な数の軍団を麾下に持ち、その影響力はきわめて強大です。火の戦車に乗った天使の姿で現れ、その物腰は優雅かつ威厳に満ちています。