ハイドン『ひばり』は、1790年に作曲された弦楽四重奏曲第67番 ニ長調 作品64-5。, 第1楽章冒頭の旋律がひばりの鳴き声を思わせることからこの名が付いた。ハイドン本人がつけたものではなく、いつ頃命名されたかは明らかではない。, ハイドンは、ハンガリーの貴族エステルハージ侯爵家に楽長として長く仕えた。同曲も、エステルハージ家の宮廷楽団ヴァイオリニストであるヨハン・トストからの依頼により作曲された作品。, ハイドンは生涯で少なくとも68曲の弦楽四重奏曲を作曲しており、その形式を確立した「弦楽四重奏曲の父」として称えられている。, モーツァルトにも多大な影響を与え、1785年に出版されたモーツァルトによる6曲の弦楽四重奏曲「ハイドン・セット」は全曲ハイドンに献呈された。, ハイドンによる有名な弦楽四重奏曲としては、この『ひばり』の他にも、第二楽章が有名な『ハイドンのセレナーデ(弦楽四重奏曲第17番)』が広く知られている。, 春の繁殖期には、縄張りを主張するためにオスが鳴き声をあげながら空高く上昇していく「揚げ雲雀」という習性が見られる。, このことから、ヒバリは春を告げる鳥として知られており、春の季語として松尾芭蕉や与謝蕪村らが句を詠んでいる。, 『グリーンスリーヴスによる幻想曲』で知られるイギリスの作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams/1872-1958)は、ヒバリのさえずりを模した『揚げひばり』という作品を残している。, 正確な曲名は、『The Lark Ascending(ザ・ラーク・アセンディング/舞い上がるひばり)』。, ヴァイオリンとオーケストラのための作品で、副題は「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス」(Romance for Violin and Orchestra)。, 自由な三部形式で書かれている。冒頭のA部分では、独奏ヴァイオリンによるヒバリの鳴き声を模倣したカデンツァに続き、空高く舞い上がるヒバリを思わせる美しい主題旋律が奏でられる。. 5: 2/4: Presto: Es: B: 小ソナタ ... トリオが、作品2-2、作品2-5の2楽章のトリオと共通性があるのは興味深い。 注釈. クラシック音楽の個人的な感想と評価を書いていきます。 クラシック音楽 一口感想メモ. Copyright (c) クラシック音楽 一口感想メモ. / ハイドンの四重奏、どれがいい? 全集 / ひばり / 十字架上の七つの言葉 / 作品17, 20セット他 ハイドンは偉大な作曲家です。が、あまり聞かれないのかも知れません。 気儘にCDやLPを聞き流し、感想を書き散らすブログ也。 Wilanow Quartetのハイドン:ひばり - 聞き過ごし書き捨てて 聞き過ごし書き捨てて 2人に比べればキャッチーなメロディーやドラマ性に欠けて地味であるが、実力はほとんど変わらない。多作だが、工夫を凝らされているのでどの曲にも驚きがあり、快活で明るく滋味もあり、晩年は骨太で大変完成度の高い音楽に到達した。短くコンパクトにまとまっていて聴き易い。, ハイドン入門はなんといっても交響曲である。107曲は多いが、だいたいの曲は何かしら聴き所がある。80番以降は傑作の森だし、それ以前もいい曲は多い。とはいえ初期の1764年位までの作品は、ベートーヴェンの1790年代の作品みたいなもので成熟した時代とは別物だし、中期も時々駄作があり1〜2割くらい間引くとちょうどよいとは思う。, 1楽章をはじめとして、どの楽章もエネルギー溢れる音楽でパワーに満ちており、心が躍る。音が非常に活き活きとしており、心を楽しませる度合いはハイドンの交響曲の中でもかなり上位クラスである。記念すべき1番に相応しい名作。, どの楽章もパワーを感じるものの、1番のような名作感はなく、ごく標準的なレベルの曲である。メロディー重視というより勢い重視であり、高揚感があるため聴いていて楽しい。1番に続き3つの楽章しかなくコンパクト。, 2番に続き、この曲も同様の楽しみのある曲。メロディーは耳に残らないものの、音の勢いに身を任せるだけでとても楽しい時間を過ごせる。初めての4楽章制で、構成が大きいだけ深みも増している。2楽章の骨太な手応えと陰影の深さにそれを感じる。最後の楽章は対位法の要素があり、ジュピター交響曲を連想する。, 3楽章制だが、各楽章はわりと長い。聴く楽しみなど、出来は同年の他の曲と大きくは変わらないが、プラフアルファの良さはあまり感じない。2楽章は短調だが、陰影の深さがあまりない。その代りにバロックのような端正さはあるため、わりと良い曲ではあるけれど。3楽章がメヌエットで終わるのは、優雅ではあるが締めくくりとしては物足らない。, 1楽章は穏やかな曲。ホルンが美しい情景を演出する大変美しい曲である。このような詩情をハイドンが表現していたとは驚いた。教会ソナタ形式ならではかもしれないが、驚いた。2楽章も派手すぎず、聴きやすくて美しい。ヴァイオリンのソロの使い方も素敵だ。しかし、前半2楽章の素晴らしさと比較して、後半はありきたりであり、あまりトキメキがない。, 初期の交響曲。合奏協奏曲と交響曲の間のような曲である。旋律は単純で、和声も単純であまり機能が強くない。しかしながら、合奏的な楽器使いの多彩さが生み出す楽想の豊かさ、薄明のような雰囲気の詩情は驚くべきものがある。初期の曲だが非常に素晴らしい。, 1楽章はごちゃごちゃした印象を受けてしまった。2楽章はソロの受け渡しがとても効果的で、非常に美しい。田園的な印象であり、様々な楽器のソロが活躍する様は多様な生命の息吹すらも感じさせる。3楽章と4楽章はこの合奏協奏曲らしい複雑さと音の動きの楽しさを存分に楽しませてくれる。ほぼ全ての楽器にソロがあるのは楽しい。, 『朝』と同様に、バロック的な音の使い方により、活力のある貴族的な華やかさが演出されている。多くの楽器が活躍の場を与えられていて楽しい。素晴らしいのは2楽章。夜の帳の降りた世界で起こる幻想的で美しい情景は、大変美しい。ハイドンの緩徐楽章の中で、もしかしたら屈指の出来かもしれない。, 小さな3楽章制の曲。小さく無難にまとまっているイメージであり、聴いていて楽しさはある。2楽章はフルートが旋律をずっと吹いていて大活躍で楽しい。3楽章は面白くない。, これも9番と同じくコンパクトな3楽章制。1楽章はありきたりであまり面白くない。2楽章は優美で美しい。シンプルだがけっこう聞き惚れるものがある。3楽章はメヌエットと最終楽章を兼ねたような曲で、作曲者の意図はいちおう成功しているように聴こえる。, 教会ソナタ。1楽章の雰囲気は素敵であり、空間的な広がり感のおかげで後期に教会ソナタ形式の1楽章を書いたならこう書いたかもと思わせるものがある。しかし、あまりに長すぎて終わるまで我慢が大変である。2楽章以降はその疲れのせいでいまいち頭に入ってこない。実際インパクトが薄く面白くない、ありきたりの曲に聴こえる。, 1楽章はあまり印象的でない。2楽章の短調の憂いを活かして心に入り込んでくる様はなかなか良い。歌謡的な冒頭の旋律が分かりやすくて印象的。分かりやすいためか、ある意味でハイドンには珍しく映画音楽のようでもある。3楽章は普通の最終楽章らしい曲。, 2楽章がチェロ協奏曲のようである。渋い音が気分を静かに盛り上げてくれる素敵な音楽である。3楽章も管楽器が活躍する、少し田園的な情緒がよい。4楽章はジュピターの最終楽章と同じドレファミの動機をふんだんに使っており、たたみかけるように高揚感を煽って盛り上げるところがそっくりである。聴いていてドキっとするのが楽しい。, 1楽章はハツラツとして元気がよくて良い。2楽章と3楽章はかなりありきたりで楽しくなく、がっかりする。4楽章は盛り上がる最終楽章であり、早いパッセージも登場したりして、楽しめる曲。2、3楽章のがっかり感をある程度挽回してくれる。完全には挽回できていないが。, 1楽章は後年ほどもったいぶってはいない序奏からの、高速な音楽への突入はエンターテイメント的な楽しさ。また序奏の音楽に戻るのは斬新な構成である。ピチカートに乗った楽天的な音楽はオペラの前奏曲のようだ。2楽章の跳ねるリズムのメヌエットも楽天的で華やか。3楽章は普通。4楽章も普通。つまり1楽章の面白さが半分以上の価値を占めている。, 1楽章は執拗な動機の繰り返しや、伴奏とメロディーの関係が珍しくて面白い。2楽章は普通であまり面白くない。3楽章は躍動感とモーツァルト的な力感のある音楽でなかなか良い。, 1楽章は素朴ながらも、優美でありながら一つひとつの音に力強い表現のチカラを持たせているところがモーツァルトっぽい。2楽章も優美でモーツァルトを思い出す。彼よりもっと軽い遊びがあるし、中間の自由闊達さはかなり違うが。3楽章は3楽章制の欠点がモロに出ている。メヌエット風でいかにも物足りなくて満足できない。, 1楽章はバロックの室内楽のようなごく素朴でのどかな曲調。2楽章も素朴で音の密度が薄く、聴きやすいが充実感がない。3楽章はディベルティメント風。どの楽章も聴きやすいのだが交響曲らしい充実感に欠ける。ただ、つまらないまではいかず、音感の良さで気分よく楽しませてくれるものがある。ただ、内容と比べて冗長だと思う。, 1楽章は疾走感があり、ダイナミックさが楽しい楽章。2楽章は短調で、歌劇の一幕のような具体的場面を思わせる描写的な音楽であり楽しい。3楽章は威勢の良い音楽であり、1楽章も似たところがあるため、この曲は尖った曲という印象を強くもつ。, 1楽章はトランペットが鳴り響く派手志向の曲。2楽章は優美さはあるものの、音の絡み方が単純である。3楽章もまた素朴で複雑さが足りないため手応えが足りない。4楽章はある程度の複雑さはあるが、トランペットの華やかさも上手く生かされていないし物足りない。, 1楽章は教会ソナタの1楽章としては良い塩梅の雰囲気で心地よい。2楽章のノリと快活さも良い。3楽章は曲としては普通と思うが、何よりアイネ・クライネ・ナハトムジークに冒頭が似ていてドキッとする。4楽章の前のめりさと舞台音楽的な人情を感じる快活さも楽しい。, オーボエの代わりに音が5度低いコーラングレを使った渋い音が素敵。特に1楽章のバロック音楽の通奏低音を連続するようなゆったりとして豊かな低音の動きの上で、思索的ともいえるゆったりとした旋律を奏でる所が、哲学者の愛称の由縁になったのも納得の素敵さで魅力的。他の楽章は曲としては標準的に思えるが出来は良く、コーラングレ採用による響きの他との違いで楽しめる。, 1楽章は音をふんだんに使って、沸き立つような楽しい気分を演出したもので良い。2楽章もテンポは早くないが、楽しくてコミカル。3楽章と4楽章もコミカルで、特に4楽章は完全に諧謔的な音楽で客を驚かせるのを狙ってやっている。最後に消えるように終わるのはびっくりする。, 1楽章は溢れるかのごとく素敵な光に満ちているような、幸せになれる曲。2楽章は冒頭から最後までフルートのソロが大活躍で、完全に協奏曲である。カデンツァすらある。とても美しく清純で運動性もあるフルートの良さを存分に引き出している曲で素晴らしい。3楽章は1楽章の幸せさと強く相関を感じるメヌエット。4楽章はジュピターの最終楽章を連想する骨太で壮麗な雰囲気で気分を持ち上げる曲。4音の動機も類似している。, 1楽章は重厚な前奏に続いて、主要部も重厚さと疾走感を兼ね備えた曲なのが印象的。2楽章は中間の管楽器のソロがピツィカートに乗って奏される部分が楽園的な愉しさで良い。3楽章は普通の4楽章制の最終楽章のような曲調。それなりの聴きがいはある。, 3楽章のメヌエットの独奏が大活躍するところとメロディーがチャーミングで素敵。愉しいなあと耳を奪われる。そのため、それに続く4楽章が存在しないのは非常に物足りなくて残念。また1楽章の激しい感情の表出も悪くない。, 1楽章は単に爽やかすぎるところがあり、ハイドンではないみたい。2楽章のシチリアーノも爽やかで何かの間奏曲のようだ。3楽章も同一性を保って爽やかであり、緊迫感が希薄な呑気な曲。どの楽章も音の密度が低くハイドンらしい良さは少ないものの、個性的な曲としての愉しみがあることは否定しがたい。, 1楽章のリズミカルな音形の支配する音楽は独特の躍動感に心を踊らせる効果があり、なかなか楽しい体験を与えてくれる。2楽章がその反動で低音中心の心が落ち着く曲調なのもよい。一方でリズムが活躍する場面があり一貫性を感じさせてくれる。その対比が楽しめる。3楽章もまたリズミカルさや、対比の鋭さで楽しめる曲。4楽章はコミカルさを内包しつつ、うまく締めくくってくれる曲。, 1楽章は不思議な三拍子のきらびやかな曲であり、音の分解能が低いためメヌエットに似ているが違うという独特の雰囲気をもっている。2楽章は薄い音で掛け合いが続く、これまた不思議な雰囲気。といっても使われる音形はハイドンの手癖のようなものだが。3楽章はメヌエットの部分はなかなかよい。トリオは伴奏だけになってしまうという特殊曲。ハイドン研究室にあるとおり、これが元の作意とはとても思えない。4楽章も他の楽章と同じく、何か音が薄くてテンションが上がりにくい感じがする。, 明るく快活な曲。悪くはないが特段の良さは見つからなかった。3楽章制であり、最後をメヌエット楽章で締めくくるところの雰囲気がやや面白い。, 冒頭のホルンをはじめとした管楽器の大活躍が愉しい祝典交響曲。一番目立つのはホルンだが、他にも次々と新しい楽器が華々しく活躍する様は、豊かさがあるとともに痛快なエンターテイメントとして、ウキウキした気分になれる。かなり楽しめる。, 33番との双生児のような同じ年に書かれた祝典交響曲。2曲はよく似ているのだが、気のせいか32番の方が内容が豊富で楽想も練られており、よく出来ている気がする。どの楽章も手応えを感じるものであり、単に派手なだけでなく品もよく優雅で、かつ中身のある良さを感じる。, 祝典交響曲だから派手にトランペットとティンパニが鳴り響く楽しさはある。しかし、あまり深い内容がないため、完全にその場かぎりの音楽になっている。, 最初にアダージョで始まる教会ソナタ形式でかなり古臭い印象のある曲。しかし、その音の響き方も含めた古臭さが味となり、新鮮さも演出するため、なんとなく興味を持って聴ける。, これといって強い魅力を発見できなかった。1楽章の主題の組み合わせ方は良いなと思うが、特別によく出来ているというほどではない。, 多くの場面にバロックらしい素朴さをまだ残している。特に4楽章。全体に旋律の魅力はあまりない。過渡期を楽しむという点で好奇心を刺激してくれるところはある。, 1楽章はティンパニがうるさいほど活躍する、祝典的なノリで攻めた曲。2楽章もティンパニが鳴り響き、勢いを抑えてはいるがパワーを持続しているのが面白い。3楽章は弦の冷静ながらも歌心と間合いの良い曲。他の楽章のどんちゃん騒ぎの間だから余計にかもしれないが、とてもよく出来た曲に聞こえる。4楽章は普通。, 軽妙なキレの良さがあり管楽器が大活躍するバロック的な音の軽さが楽しい。全編その雰囲気で統一されている。2楽章のエコーは楽しい仕掛けであり、ハイドンらしいあっと驚く機知の刺激を味わえる。, 1楽章はまさに文字通りの疾風怒濤の音楽。2楽章は1楽章の刺激を緩和しつつも、この楽章もまだ刺激的だと思う。なかなか面白い。3楽章は独特の地に足がつかない感じで面白い。4楽章はものすごく激しい曲。嵐のようなあまりの迫力に圧倒されてしまう。同じト短調のモーツァルトの25番との関連性を考えて聴くと面白い。, 4つの楽章すべて旋律の魅力が乏しく、それに代わる魅力も見つけられない。高揚感などの雰囲気的な良さも少なくて、気分が盛り上がらない。, 2楽章の管楽器の活躍。3楽章の神々しいほどの輝かしさ。4楽章のたたみかける高揚感はいずれも愉しさを感じさせるもの。祝典的な交響曲として十分な価値がある。, 1楽章は地味目でピンとこない。2楽章は大人な曲。長すぎるのが気になる。3楽章も、やや落ち着いている印象がある。4楽章がまた落ち着いていて、どうにもワクワク感が足りない。構成を工夫していて豊かさはあるが。, 品位と中庸な明るさや滋味や快活さや優美さのバランスに優れた、ハイドンらしい魅力に溢れた曲。上品で典雅な雰囲気が聴いていて心地よい。BGMに使えそうな穏やかな雰囲気である。1楽章からそう感じたが、楽章間の統一感もある。といっても、機会音楽のようなつまらなさわけではなく、交響曲らしい聴き映えはちゃんとある。1楽章のバランスの取れた快活さが特に魅力。4楽章は控えめながらもきっちりワクワクさせてくれる。, まさに激情的な悲しみに溢れた曲である。そして3楽章は透明な癒しや安らぎに満ちた名曲。ハイドン作曲というのが驚きのドラマチックさである。ロマン派のようだ。そして、普段と違う作風ではあるが、やはり凡百の作曲家とはレベルの違う名作となっている。, 1楽章はモーツァルトのト短調を想起させる始まり方。旋律の魅力はモーツァルトには劣るが、第2主題は割と魅力的で第1主題との対比に感動出来る。2楽章と3楽章も短調交響曲としてロマン的な感性すら感じさせる所がモーツァルトと同じである。4楽章の後半の、演奏者が一人ずつ減っていく場面がやはり全曲で一番印象的。この部分は世の中の多くの交響曲の中でも忘れがたい場面の一つ。, 1楽章は短調に頻繁に転じる中間が面白い。メロディーが良いというより多くの変化が面白い。2楽章も短調で始まり、長調と入れ替えながら聴かせるとても美しい感動する曲。4楽章はコミカルな緩急のつけ方で驚かせてくれる面白い曲。, 標題の由来である回文構造の3楽章は、楽譜を順方向の後に逆方向に演奏するという、興味をそそる仕掛けで面白い。ただ、曲の良さとしては大したことはない。曲として面白いのは、音の動きが活発な1楽章だと思う。4楽章もわりとバランスよく充実している内容である。, 1楽章の一度聴いたら忘れない華麗なファンファーレで始まる元気な祝典的音楽は気持ちよく聴けて愉しい。2楽章の流麗で優美な美しさとバランスの良さは出色の出来。メロディーがなかなか魅力的。3楽章と4楽章も活発さを楽しめる曲で出来は良い。, 全編を悲劇的な力強さが覆っているハイドンには珍しい曲。歯切れの良さが重すぎずに重要度の高い音を響かせててきぱきと音楽を進めるため、過度にロマン的な感情は抱かせないが、しかし強く訴えるものと美的感覚のバランスの良さのため、良い曲になっている。, 1楽章の序奏のあとは豪快で内容もあり魅力的。2楽章は最後まで延々と2声部なのが面白い。3楽章と堂々として聞き応えがある。4楽章の高揚感も聞き応えがある。どの楽章も聴き所がある曲。, 1楽章は普通。2楽章はホルンやオーボエが大活躍で面白い。3楽章は華やかだがあっさり終わる。4楽章は速度が遅めなのが特色で、華やかさはあるが圧倒感はない。, 短調曲。あまり長調に転じない。自分の慣れのせいかもしれないが、交響曲としての短調のこなれた使いこなしていないように感じる。長調曲を短調にしたように感じる場面が多い。最終楽章はわりと気に入ったが。, 祝典交響曲であり、全体に力強い輝かしさに満ちている。1楽章は威風堂々とした曲だが、それだけでない味わいがある。2楽章もくっきりとした力強さと味わい深さがある曲。3楽章は普通。4楽章は英雄的で舞台的なエンターテイメント曲。, 1楽章のエネルギーに満ちた明るく力強い音楽はかなり魅力がある。2楽章は大編成のオケが合いそうな、音の厚みで荘重に演奏される曲。ヴァイオリンとチェロの長い2重奏が最後に用意されているのが耳を引く。3楽章も華やかできらびやかで魅力的。4楽章はまた大編成が合いそうな音の厚みのある壮麗な輝かしい曲。ベートーヴェンより後の時代の息吹が感じられる曲。どの楽章もよく出来ている。, 軽快で少しコミカルさも感じる雰囲気で、心がワクワクする楽しさがある。メロディーの楽しさが素晴らしい。1楽章はまた聴きたいと思わせるものが強くある。2楽章もウキウキするような気分で聴けてとても楽しい。4楽章が弱いのが惜しい。, 1楽章は祝典気分というだけ。2楽章はかなり美しい。ファゴットのソロが耳を捉える。この時期のハイドンの緩徐楽章の傑作だと思う。しかし、やや長すぎるきらいがある。3楽章は普通だが輝かしさがある。4楽章のぐるぐると音が廻るような運動性が愉しい。, 1楽章は清冽な雰囲気がよい。なかなか聞き応えがあり、聴き入ってしまう。2楽章はピチカートが耳を引く。モーツァルトみたいな柔らかさの曲。3楽章は躍動感がある。4楽章は悪くない。弦がユニゾンで素早く動く部分が聴き応えがある。, 3楽章までは特段の長所を見つけられなかった。4楽章だけは楽器数などに緩急をつけたダイナミックさの高揚感が楽しい。, 初期の単純すぎる音楽の作りが耳についてしまい、不満が残ってしまった。少しおどけた感じやあたふたした感じのコミカルさが楽しめる。, 全6曲。舞台音楽を使い回したもので、組曲に近い。交響曲らしい構成の楽しみがない。音楽的にはそれなりに面白い。調弦をやり直す場面にはびっくりする。, 軽快に跳びはねるような雰囲気が支配的。どの楽章もなかなかの佳作だと思う。強烈な印象こそないものの、よく出来ているなと感じる。, 複数の作品をつなぎ合わせて作った急造の作品とのことだが、知らずに聞けば気付くのは容易でないと思う。1楽章や2楽章はなかなか良いと思う。3楽章も活発で楽しめる。4楽章も悪くはないのだが、急造感を感じるので聞き終わった後の印象が良くない。, 1楽章はまあまあ。2楽章は面白い。主題が面白いうえに、弦楽器と管楽器の使い方など、舞台音楽のようで、新鮮な感覚がある。短調と長調を行き来するのも面白い。3楽章は主題がいまいちだが、展開に変化を付けて楽しませようとするメヌエット。4楽章は珍しいほど内容が豊富でよく出来ている。, 1楽章も2楽章もしなやかで回想的な雰囲気がよい。特に2楽章は切ない気分にさせられる。3楽章はまあまあ。4楽章のロンドは力強くて充実感がある。, 爽やかで聴きやすい曲。愛らしくて可愛い。メロディーが良い。特別な工夫や仕掛けの楽しみではなく、純粋になんとなく良い曲だなあと感じるところが良い。最終楽章のホルンの活躍も愉しい。, キラキラとした優美さで聴きやすい曲。工夫で聴かせるのではなく、しなやかな雰囲気で聴かせる。メロディーもなかなか良い。どの楽章もそれで統一出来ているのだから、ハイドンの芸風の広さを感じる。それなりに良い曲ではあるが、特徴が少なくて工夫やメロディーなどに特段の目立つポイントがない。, 様々な工夫がされているらしい。2楽章の特殊奏法もおやっと思うし、3楽章のヴァイオリン2本による民族音楽みたいな場面は耳につくかなり印象的な個所だ。曲として旋律が全般にわたりイマイチだし、前述の特殊場面も別に面白いだけで、あまり音楽として効果的とか必然性などは感じなかった。ただし、4楽章は中間で突然慈しみにあふれる室内楽になり、そこから楽器を重ねていく最後の流れはかなり魅力的だ。ここだけで評価が上がる。この時期にしてはかなり長い曲。, 1楽章は普通の出来で楽しめる。2楽章はイマイチ。この曲の特徴は異様に長い特異な3楽章。何度も楽章が終わったと思ってもまだ続く。ごくシンプルな薄い伴奏の上でのメロディーを何度も再現しながら間奏を奏でる。人情を感じる楽想であることもあり、主人公が何度も登場しては退場して脇役が出てくる舞台を観ているかのように楽しめる。4楽章も悪くない。, ティンパニとトランペットを導入して華やかな曲。しかし、ハイドンの標準的な曲が並んでいる印象であり、あまり目立った良さは発見できなかった。メヌエットはつまらない。, 1楽章は、シンプルで直接的な華麗さのある音楽。2楽章は短調と長調が交互であり、いい感じの哀愁と郷愁の音楽で心を奪われる。3楽章は祝典的。4楽章は冒頭の雰囲気や中間の対位法的な個所など工夫された曲で、再び聞き入ってしまう。終わり方に驚く。楽章構成などいろいろ独特な曲。, 薄めの音で、細かい所に仕掛けを入れていそうな複雑さがある。自然体で聞いている分には、華やかさがそれなりにあって、この時期らしい成熟感のある曲という印象。, 番号が大きいが、31番「ホルン信号」と同じ時期の作品。手の込んだ作品群の中に、素朴時代の音楽が紛れ込んでいる印象である。1楽章はホルンが大活躍して派手で楽しいから気付きにくいが、2楽章以降では時代の違いが明白である。とはいえ、そのつもりで聞けば素朴なりに味があり楽しめる。各楽章でソロが活躍し、順番にソロを回すのも楽しい。, 1楽章の広がりのある主題は印象的。モーツァルトのような活気のあり多くの発想がつまった展開はかなり良い。2楽章もハイドンらしい温かみのある穏やかさが素敵。3楽章は普通。4楽章は突然のティンパニとトランペットでどんちゃん騒ぎで驚く。, 切れがよくてかなり快活であり、この時期らしい成熟感もあり楽しめる曲。そういう点では地味によく出来てる。それ以上のものはないため目立たないが、よく聴くと実は良い曲。, ティンパニとトランペットが鳴り響く祝典交響曲。はじめの序奏が高める期待値は、ハイドンの中でもなかなかよく出来ていると思う。1、3、4楽章はいずれも、特筆するべきほどのものはないが、華やかで愉しい曲であり、メロディーもそれなりに良くて変化もあり十分に楽しめる。2楽章の変奏曲はお得意のパターンの曲だが、チェロの独奏が活躍するのが面白い。, この時期としてはいかにも標準的な作品。4楽章の主題に修飾音が多く付いていて、展開でも同様に多いのは、少し目新しさを感じる。全体に悪くはないが、快活さなど諸々の要素がほとほどであり、やや地味な作品。, 舞台音楽的なダイナミックさと愉悦感が多くの箇所で感じられる良曲。華があり麗しさもあり、モーツァルトの音楽に似ていると思う。他にも例えば弦と管の分担の仕方にも類似を感じる。1楽章はオペラの序曲みたいにも聞こえる。4つの楽章が全部出来が良いし、ワクワク感が感じられて、聴いて良かったと思わせるものがある。, 1楽章は、跳躍する主題などを使って長い短調部分を使って切迫感を演出しているのだが、いかんせんハイドンの音楽の要領の良さのせいで、浸りきれず、心に迫るものがない。2楽章と3楽章は長調であり、これはなかなか良い。特に華やかな3楽章は好き。4楽章はモーツァルトの短調曲の最終楽章に雰囲気が似ていてまた切迫感を演出する主題を繰り返すのだが、魅力がもう一つであり、要領が良すぎるのもありもの足りない。, 4つの楽章に光るものがない。工夫が少なく、ハイドンとしてはありきたりの部類の音楽がずっと続いており、平板で盛り上がりにも欠ける。駄作だと思う。, 短調でなかなかの迫力で始まるにも関わらず、のんきな田園的主題が挿入されたり、遊び感覚いっぱいの1楽章が愉しい。2楽章は珍しくモーツァルトにかなり似ている優美で美しい曲。もの悲しい短調を混ぜたり、表情豊かな曲。3楽章は入り口が短調で、その後もうまく短調を混ぜつつ長調主体で面白い。4楽章は控えめな音の厚さでバランスをうまく保っている。, 1楽章はモーツァルトに似ているがあまり面白くない。2楽章は滋味のある主題と軽快でバラエティーに富む変奏で悪くない。3楽章のメヌエットも明るく弾むような気持ちにさせてなかなか良い。4楽章は再びモーツァルトを連想するが、平凡な曲と思う。, 3楽章までは、ドンドコと威勢がよく快活で愉しい曲だが、内容が充実している感じではない。しかし四楽章の楽しさが数あるハイドンの中の交響曲の素敵なフィナーレの中でも格別。, 冒頭いきなり短調に圧倒されるがすぐに明るくなる。一楽章と二楽章がかなり充実している。二楽章は美しい緩じょ楽章で聴き入ってしまう。, どの楽章も普通だが歯切れが良いフレーズが多い印象があり、管楽器も活躍するのを楽しめる。, 概ね普通だが、一楽章の突発的な激情的な短調のフレーズに驚く。あとは三楽章の後半が美しい。, やや重たい曲調は現代のオケで演奏すると風格がある。そして音のうちに秘められた叙情性があるのを楽しめる。, いつものノリやドンチャン騒ぎが無く、ロマン派の予感も無く、やたらと優雅で大人しい。, 1、2も3楽章がありきたりでイマイチ。4楽章の弦の使い方などはそれなりに愉しいのだが、それまでのイマイチ感を打破する程のものではない。, 主題がどの楽章も魅力的で、快活さと優美さのバランスや楽章間の出来上など、多くの点でバランスが取れたオーソドックスな上質の作品。, 一楽章の泉から湧き出るように絶妙な素晴らしい音楽が次から次へと現れる爽快な楽しさ。「びっくり」の二楽章も三楽章のメヌエットも四楽章も全ての楽章のメロディーが優れていて聞きやすく、爽快でありながら美しく詩魂をこめた充実の内容で大変素晴らしい。, ありきたりの素材しか使っていなくて斬新さが無いのだが、珍しい短調で力強さもありそれなりに聴いて楽しめる。短調の曲だがかなり多くの部分は長調。, メロディアスでないのでザロモンの中で聴きやすいほうでない。分厚い音で音に意味をもたせて雄弁に演奏しやすい、ある種のかっちりしたゴツさがある。, あまり大きな特徴が無いが、一楽章の主題はシンプルながら魅力がそれなりにあるし、二楽章の優美な美しさと陰影も楽しめる。後半は普通。, 2楽章の優美さな美しさはモーツァルトみたい。他の楽章もしなやかな雰囲気で場面のつなぎがスムーズな所が多くモーツァルトぽい。最後の楽章の最後で協奏曲風になるのが面白い。, 全ての楽章に旋律の美しさと親しみやすさ、柔らかくて瑞々しい感覚がある。後半の遊び心や楽しい気分も好き。軍隊の楽器のドンチャン騒ぎも面白い。, 規模が大きく力強く、モーツァルトのように美しいメロディーが全楽章にあふれていて聴きやすい。有名な時計の楽章はシンプルなのに不思議なくらい素敵だ。, 100番台で唯一愛称が無いが曲のレベルは同じ。勇壮で豪快で男性的な雰囲気を楽しめる。, 2楽章があまり魅力的でない主題の変奏曲なのに長すぎる。他の楽章も、立派だが主題に魅力があまり無いので印象が薄い。, 前向きさ快活さを保ちつつスケールが大きく、ベートーベンのようにそれぞれのフレーズが意味を持って響く巨匠的な充実感のある素晴らしい内容に魅せられる。冒頭から心を持って行かれる。, 1楽章はメロディーの魅力こそあまりないが、たくさんの楽器が大活躍し、多くの音が聞こえてくる充実感はなかなかのもの。2楽章も同様である。もはやベートーヴェンの3番や4番くらいの重厚である広大な空間を沢山の楽器が奏でる音で埋めていく様はすごい聞き映えである。ベートーヴェンにも協奏交響曲を書いて欲しかったなとつよく思った。3楽章もまた同じような感想である。ただ、ここで初めて耳につく旋律が現れる。しかし、ソロの大活躍が主眼になるため、すぐに終わる。歌劇で各楽器が配役のように活躍するような華やかな音楽である。, ハイドンの協奏曲はモーツァルトの20代前半の協奏曲みたいなクオリティである。安定して心地よい音楽。モーツァルトと比較すると、独奏の輝かしく縦横無尽な活躍と、芸術として昇華された深みの点では確かに負けている。しかし、耳を愉しませて、心がウキウキするようなら楽しさを提供してくれるハイドンの協奏曲はとても楽しい。モーツァルト以前、バロック以降という立ち位置は独特の価値がある。モーツァルトは協奏曲の作曲において、ベートーヴェンの交響曲のような画期的な意味をもたらしたのだと気付くことが出来た。モーツァルトのピアノ協奏曲20番は、ベートーヴェンの交響曲3番のような位置にある曲なのであろう。ハイドンは協奏曲が不得意という先入観を排除することで、ハイドンの協奏曲を聴くのは驚くほど楽しくて素敵な時間になる。, 1楽章は全然面白くない。2楽章は素朴な独奏のメロディーがひたすら続く音楽がでヴィヴァルディよりシンプルなくらい。3楽章は協奏曲らしい活発さを楽しめて、耳を楽しませる点での価値はある。聞く価値があるのはこの楽章だけだが、高い価値とまでは言えない。, オーケストラでなく弦楽合奏での協奏曲ということもあり、通奏低音が鳴っていそうな古臭いバロック風の曲に感じられる。地味ではあるが、温かみのあるハイドンの良さは感じられる。優雅で品の良い雰囲気を楽しめる曲。協奏曲としての面白みとしては、ヴァイオリンの活躍が不十分であり、あまり無いと思う。, 全体にバロック協奏曲の色彩が濃い。1楽章はとても優雅で美しさに感動できる。2楽章はあまり特徴がない穏やかな曲。3楽章がきびきびとした音楽性と協奏曲の相性がよく、純粋に音を聞いていて楽しいと感じられる曲。, 1楽章は活発で楽しめるものの普通。2楽章は優美で美しく、チェロの独奏の歌が素晴らしい。3楽章はきびきびとしたフレーズが魅力。, しなやかさ、優美さがあり、情熱的でもあるが基本は明るい。渋いところはあるが、よくある渋さをフル活用したチェロ協奏曲とは一線を画している。, シンプルで爽やか。モーツァルトほど耳に残るものはなし、内容が豊富という感じでもないのだが、なぜかアドレナリンが分泌されてくるような聴いていて身体の中から楽しさが湧き出てくる感覚はすごいものがある。楽しい気分にさせてくれる娯楽の音楽としては、かなりのレベルである。, 1番よりも表情豊かであり、ホルン独奏の活躍度合いも高い。しかし、1番の不思議な魔法のような部分はないため、同じように良い曲だと思うのだが、単なる古典派の一般的な協奏曲以上のものがないようにも冷静に考えると思われる。, トランペットの明朗な音を存分に楽しめるため、何度も聴きたくなる。ハイドンの協奏曲らしい胸の踊るような楽しさに加えて、トランペットの明朗さを活かした空間的な広がりのある音の気持ちよさが素晴らしい。晩年の作品であるため、ベートーヴェンに近いがっちりとした力強い重さや構築感があり、技術的な成熟感による安定感がある。この曲はそれがハイドンの協奏曲らしい魅力をさらに増している。, 5曲とも爽やかで楽しい。コンパクトにしてコミカル。特別な何かがあるわけではないし、どの曲も似ている。だが、楽しいエンターテイメント曲として、もう一度聴きたいと思わせるものがある。リラ・オルガニザータは生演奏でどのように聞こえるか分からないが、イヤホンで聴いている限りはコミカルで可愛らしい音楽を奏でる楽器に聞こえる。聴いていてついニコっと笑顔になってしまう。, コンパクトにして、古典派らしい爽やかさに満ちている。内容充実。どの楽章も要領よく必要な要素をまとめていて無駄がない。かなり素敵。特に1楽章と2楽章は最高である。, 1楽章はコンパクトで悪くないがメロディーの魅力が今ひとつ。2楽章は優雅でなかなかよい。3楽章は音が生き生きとしていて優雅さもあり、心がワクワクさせられるような優雅な気分になるような、非常に魅力のある楽章。, 1楽章の爽やかで心が楽しさでいっぱいになり、気分が良くなる度合いは相当なもの。古典派の素晴らしさを堪能できる。2楽章はモーツァルトを思い出すミューズの神が宿ったような神々しい美しさを端々にみせる。3楽章は凄みこそないが、楽しさ心地よさを十分に魅せている。, 1楽章は他と同様にとてもコミカルでノリノリの楽しい曲。2楽章は優雅さのある楽しい明るい曲。3楽章はおとぎ話を連想するような可愛らしい旋律の曲で1番印象的。どの楽章も高いクオリティー。, この5曲の中では他とそっくりである同工異曲感がなく、雰囲気が違うものになっている。しかし、明るさと内から湧いてくるような音楽の推進力がなく、それに代わる良さが見つけられず、面白くない曲になってしまったように感じる。, 初期の曲だが、すでに耳と心を楽しませる協奏曲としては良いものになっている。特に3楽章の祝典的な雰囲気はなかなか気分を盛り上がらせる。バロックから一歩進んだ協奏曲としての楽しさがある。, 1楽章は長めの曲なのだが、あまり魅力を見つけられない。2楽章はチャーミングな旋律の魅力がある。3楽章も盛り上げて楽しい気分にさせる、楽想を次々と繰り出してたたみかけるような音楽。ただ、1楽章が面白くなかったのを取り返すほどではない。, 1楽章は自由に前面で活躍するチェンバロのがなかなかの聴きもの。原始的なチェンバロ協奏曲として、それなりの出来に聴こえる。2楽章は、旋律に魅力がある、心地よい温かみとある雰囲気が魅力。ただ、冗長だと思う。3楽章はアドレナリンの出るような曲で、旋律やフレーズは普通のようにみえて、なかなか楽しめる。, 鍵盤楽器と弦楽器という組み合わせの二重協奏曲は珍しい。しかし、録音のせいかヴァイオリンは目立たない。チェンバロが常に大活躍。1楽章はまあ普通の曲で強い印象は残らない。2楽章も3楽章もなんら特別感がなく、協奏曲らしい良さもたいしたことがなく、ハイドンには珍しいあまり面白くない曲と思う。, フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn, 1732 - 1809), チェンバロ協奏曲 ト長調 XVIII-4 1768頃?/82以前 「ピアノ協奏曲」とも, チェンバロ協奏曲 ニ長調 XVIII-11 1782「ピアノ協奏曲」として良く演奏される.